【VTI】~米国株(アメリカ株)投資の鉄板!アメリカ株式市場に丸ごと投資できるETF♪~

【更新情報】(2022/5/8)
基本情報のデータを更新しました。

ゆーたんです♪

米国株(アメリカ株)投資の鉄板ともいえ、万人におすすめできるVTI(Vanguard Total Stock Market ETF、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)について、分析します♪

目次

VTIってどんなETF?

US Stock_image
(Image By:Adobe Stock)

アメリカ株式市場の投資可能なほぼ100%の銘柄をカバーするインデックス(CRSP US Total Market Index)に連動することをめざすETFです。つまり、まるごとアメリカ市場に投資できるETFということです♪

VTIの株価、配当利回り
配当利回りは過去1年間の配当金(分配金)をもとに算出

提供しているのは、米Vanguard(バンガード)社で、運用資産は約8.0兆ドル(2021年9月末)にも達する世界第2位の資産運用会社(非上場)になります✨

VTIの基本情報

銘柄数4,124
純資産額2,909億ドル(約35.6兆円)
実績PER21.2倍
EPS成長率(過去5年)20.6%
配当金(分配金)(2021年実績)2.9303ドル
増配率(2011〜21)9.0%
トータルリターン(直近5年)15.4% (参考:S&P 500 16.0%)
トータルリターン(直近10年)14.2% (参考:S&P 500 14.6%)
経費率0.03%
設定日2001/5/24
2022年3月末現在(出典:Vanguard HP、一部指標は独自で算出)

銘柄数は約4,100もあり、S&P 500の約8倍です。これだけの銘柄に投資できるETFというのは、他を見てもそれほど多くありません。

純資産額は3,000億ドルに迫る水準で、海外ETFのなかではS&P 500に連動するETFであるSPY、IVVに次ぐ3番目になります。

経費率は0.03%となっています。2017年4月時点では0.05%から0.04%に、2019年4月に現在の水準に下げられました。100万円投資しても1年間の経費はわずか300円です。日本の投資信託も経費が下がってきましたが、この水準に達することはなかなか難しいのではないでしょうか💦



VTIの構成上位銘柄

Apple Inc.(アップル)情報技術(ハードウェア)5.69%
2Microsoft Corp.(マイクロソフト)情報技術(システムソフトウェア)5.19%
3Alphabet Inc.(アルファベット)※Google(グーグル)の親会社情報技術(インタラクティブメディア&サービス)3.40%
4Amazon.com Inc.(アマゾン)一般消費財(インターネット小売)2.96%
5Tesla Inc.(テスラ)一般消費財(自動車)1.75%
6Meta Platforms Inc.(メタプラットフォームズ)※旧フェイスブック情報技術(インタラクティブメディア&サービス)1.64%
7NVIDIA(エヌビディア)情報技術(半導体)1.44%
8Berkshire Hathaway Inc.(バークシャー・ハサウェイ)金融(保険)1.04%
9UnitedHealth Group Inc. (ユナイテッド・ヘルス)ヘルスケア(健康保険)0.97%
10JPMorgan Chase & Co.(JPモルガン・チェース)金融(銀行)0.96%
2021年12月末現在(出典:Vanguard HPより作成)、リンク先は銘柄分析記事に飛びます

GAFAM+T(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoftの頭文字をとった造語。最近はTeslaを加えて”+T”と表現されることもあります)が上位を独占していますね。私は、AppleとMicrosoftを保有しています。

それ以外も説明不要の超有名企業ばかりです。一般消費者に馴染みがない企業といえば、アメリカ国内で健康保険事業を展開している9位のユナイテッド・ヘルスくらいでしょうか。

上位構成銘柄の割合が高まっているリスクをどう考えるか?

VTIの構成銘柄上位10社の占める割合は25%となっています。そのうち、上位6社であるGAFAM+Tが占める割合は20.6%となっていて、7位のNVIDIAと8位以下とでは保有割合に結構な差が生まれています。もっとも、S&P 500ですと、もっと集中度が高まり、GAFAM+Tで24.4%上位10社で29.9%にもなります。(2022/1/28現在)

私個人的には、上位6社の占める割合が20%を超えているからといって直ちにリスクが高いとは考えていません。特に、上位3社のApple、Microsoft、Googleについては、私たちの生活にはなくてはならないインフラとして社会に定着している、すなわち、パソコン・スマートフォンのOSをおさえているため、ビジネスモデル自体が崩壊することは当面はないだろうと考えています。私自身も、Appleについては、多少無理をしてでも買いたいとは思っています。

とはいえ、これだけ上位の銘柄に集中しているケースは過去30年間を見ても例がありません。いくらインデックスとはいえ、GAFAM+Tの動向には注意して見ていく必要がありそうです。

VTIのセクター比率

VTI_Sector_202112r

※2021年12月末現在。セクター分類はICBベンチマークによるため、電気通信など、セクター分類が一部異なります。(出典:Vanguard HPより作成)

GAFAM+Tの存在感が大きいこともあって、情報技術セクターや一般消費財の比率が高めになっていますね。生活必需品、ヘルスケア、公益、電気通信など、ディフェンシブセクター(景気に影響されにくいセクター)の割合は、20%少々にすぎません。なお、MSCIのGICSベンチマークでは、AlphabetやMetaは通信サービスに含まれますが、FTSEのICBベンチマークでは情報技術セクターに含まれている模様です。

VTIの配当金(分配金)推移

VTI_DividendHistory_2001-21

配当金は、リーマン・ショックが起こった2008年、翌09年および2020年のコロナショックの時に前年比で減少しています。ただ、基本的には右肩上がりになっています。増配率も素晴らしく、年平均増配率(2002~21)は+8.4%となっています。

2019年の配当金は年間2.9303ドルで、前年比+5.8%の増加となりました✨



VTIのトータルリターン

VTI VS S&P 500(SPY)(2001/06~)

2001年5月末~22年1月28日の配当込みリターン。税金や手数料は考慮しない

VTIが設定されたのは2001年5月24日です。リーマンショックで一時、半値以下となりましたが、それ以降はひたすら右肩上がりで最高値を更新してきました2020年のコロナショックでも一時的に大きく調整しましたが、長期チャートで見ると右肩上がりにしか見えませんね。

S&P 500との比較でもVTIは優位に立っています。VTIはアメリカ株式市場全体に投資するということで、数多くの小型株が含まれています。小型株ということは、まだ規模が小さい企業ですから、倒産の可能性も大きいですが、その反面、急激に成長を遂げる可能性も秘めています。S&P 500は時価総額が一定基準以上の大型株で構成されていますから、その差が思いのほか出ている印象です。

VTI VS S&P 500(SPY)(直近5年)

2017年1月~22年1月28日の配当込みリターン。税金や手数料は考慮しない

もっとも、S&P 500とVTIについては、期間の取り方によって優劣が逆転するレベルです。
例えば直近5年のトータルリターンはS&P 500に軍配が上がります。S&P 500のほうが、株価上昇の原動力となっているGAFAM+Tの構成割合が高いことも多少影響しているでしょうか。

なお、設定来のトータルリターンは年率+8.8%です。20年以上の運用実績があり、リーマン・ショックを挟んでもこれだけのリターンが出ているというのは大変勇気づけられますね✨



まとめ・所感

以下の記事で詳しく扱っていますが、米国株(アメリカ株)投資には、「株式市場が長期的に右肩上がり」「アメリカは先進国でも数少ない人口増加国」「株主への還元姿勢が手厚い」などという点で優位性があります。

また、アメリカには世界各国から優秀な人材が集まっており、日々イノベーションが生まれています。GAFAMをはじめ、私たちが使っているモノ・サービスの多くは、元をたどれば米国企業にたどり着きます。その結果が、今の米国株(アメリカ株)の強さにもあらわれていると感じます✨

私個人の話をすると、VTIは、2015年から保有していましたが、高配当を重視したポートフォリオに組み替えていく過程で、2019年3月に売却してしまいました。

しかし、「老後に向けて資産運用したいと考えているけれど、どの金融商品に投資したらよいですか?」という問いに対して、自信をもっておすすめできる金融商品の一つであることには間違いありません✨

VTIの投資信託もあります♪

とはいえ、海外ETFは資金をドルに替えて購入しなければならないため、ハードルが高い面があるのも事実です(もっとも、近年は取引手数料無料でVTIを購入できる証券会社も多いですし、為替手数料も安価な証券会社が多いので、ハードルは少しずつ下がりつつあります)。1株単位での購入も可能ですが、VTIの価格は215ドル(2022/3/9現在)となっているので、最低でも2.5万円程度の資金を用意しなければなりません。

そのハードルを下げるべく、2017年9月に楽天投信投資顧問からリリースされたのが、楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)です。21年6月にはSBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンドが登場しています。
信託報酬を含めた管理費用はVTIよりも割高にはなりますが、円貨のまま、1円単位で取引することができます。つみたてNISAの場合は、海外ETFを選択することができないのですが、それでもVTIに投資することができるのはありがたいですね✨

US Stock_image

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