【更新情報】(2020/1/4更新)
配当金など、各種データを更新♪
ゆーたんです♪
米国株(アメリカ株)投資の鉄板ともいえ、万人におすすめできるVTI(Vanguard Total Stock Market ETF、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)について、分析します♪
VTIってどんなETF?
(Image By:Adobe Stock)
アメリカ株式市場の投資可能なほぼ100%の銘柄をカバーするインデックス(CRSP US Total Market Index)に連動することをめざすETFです。つまり、まるごとアメリカ市場に投資できるETFということです♪
提供しているのは、米Vanguard(バンガード)社で、運用資産は約5.6兆ドル(2019年8月末)にも達する世界第2位の資産運用会社です。
ちなみに世界第1位は米Black Rock(ブラックロック)社で、運用資産は約6.8兆ドル(2019年6月末)です。iシェア―ズというブランドで有名ですね。
また、世界第3位は米State Street(ステート・ストリート)社で、運用資産は約2.92兆ドル(2019年6月末)です。SPY(S&P500連動)という、純資産約3,100億ドル(約34.3兆円)を超えるアメリカ最大のお化けETFを有しています。日本の国内ETFで最大のTOPIX 連動型上場投資信託(1306)の純資産は約11.0兆円ですから、3倍以上ですね♪
VTIの基本情報
銘柄数 | 3592 |
ファンド純資産額 | 1,333億ドル(約14.5兆円) |
実績PER | 21.9倍 |
配当金(分配金)(直近12か月実績) | 2.9047ドル |
配当利回り | 1.78% |
経費率 | 0.03% |
※2019年11月末現在。配当金・配当利回りは12月末。(出典:Vanguard HPより作成)
銘柄数は約3,600もあり、S&P 500の約7倍です。これだけの銘柄に投資できるETFというのは、他を見てもそれほど多くありません。
ファンド純資産額は1,000億ドルを超えており、海外ETFのなかではS&P 500に連動するETFであるSPY、IVVに次ぐ3番目になります。
配当利回りは、直近の株高もあって、1.78%とそれほど高い水準ではありません。
経費率は0.03%となっています。2017年4月時点では0.05%から0.04%に、2019年4月に現在の水準に下げられました。100万円投資しても1年間の経費はわずか300円です。日本の投資信託も経費が下がってきましたが、この水準に達することはなかなか難しいのではないでしょうか💦
VTIの構成上位銘柄
1 | Microsoft Corp.(マイクロソフト) | テクノロジー | 3.7% |
2 | Apple Inc.(アップル) | テクノロジー | 3.5% |
3 | Alphabet Inc.(アルファベット)※Google(グーグル)の親会社 | テクノロジー | 2.5% |
4 | Amazon.com Inc.(アマゾン) | 一般消費財 | 2.4% |
5 | Facebook Inc.(フェイスブック) | テクノロジー | 1.6% |
6 | Berkshire Hathaway Inc.(バークシャー・ハサウェイ) | 金融 | 1.4% |
7 | JPMorgan Chase & Co.(JPモルガン・チェース) | 金融 | 1.3% |
8 | Johnson & Johnson(ジョンソン・エンド・ジョンソン) | ヘルスケア | 1.2% |
9 | Visa Inc.(ビザ) | テクノロジー | 1.0% |
10 | Procter&Gamble Co.(P&G) | 消費財 | 1.0% |
※2019年11月末現在(出典:Vanguard HPより作成)、太字はダウ平均工業株30種、リンク先は銘柄分析記事に飛びます
GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazonの頭文字をとった造語)が上位を独占しています。私は、GAFAの中では、唯一Appleを保有しています。
それ以外も説明不要の超有名企業ばかりです。8位のジョンソン・エンド・ジョンソン、9位のVisaは私も個別株で保有しています。
7月時点ではExxon Mobil(エクソンモービル)が9位にランクインしていましたが、11月時点ではTOP10から外れていて、代わりにP&Gが入りました。
なお、TOP10の企業をすべて足しても、全体の20%にも届きません。それだけ分散がはかれていることになりますね✨
VTIのセクター比率
※2019年11月末現在(出典:Vanguard HPより作成)
バランスよく分散されています。最近のGAFA急伸の影響か、テクノロジーセクターの比率がやや高めになっていますね。また金融セクターの比率も高くなっています。金融セクターは、景気変動に敏感であり、景気後退期にはそれなりにマイナス幅が大きくなると思われるので、注意が必要だと思います。
VTIの配当金(分配金)推移
配当金は、リーマン・ショックが起こった2008年、翌09年と減配していますが、それ以降はひたすら右肩上がりになっています。増配率も素晴らしく、年平均増配率(2002~19)は+9.4%となっています。
2019年の配当金は年間2.9047ドルで、前年比+11.5%の増配となりました✨
VTIの株価チャート
VTI VS S&P 500(2001/06~)
VTIが設定されたのは2001年5月24日です。リーマンショックで一時、半値以下となりましたが、それ以降はひたすら右肩上がりで最高値を更新してきました。2018年に20%ほど調整がありましたが、長期チャートで見ると右肩上がりにしか見えませんね。
S&P 500との比較でもVTIは優位に立っています。VTIはアメリカ株式市場全体に投資するということで、数多くの小型株が含まれています。小型株ということは、まだ規模が小さい企業ですから、倒産の可能性も大きいですが、その反面、急激に成長を遂げる可能性も秘めています。S&P 500は時価総額が一定基準以上の大型株で構成されていますから、その差が思いのほか出ている印象です。
VTI VS S&P 500(2001年末~、トータルリターン)
※税金や取引手数料は考慮せず(出典:Vanguard HPより作成)
トータルリターンで見ても、S&P 500をわずかながら上回っているのですが、これは期間の取り方によって優劣が逆転するレベルです。例えば直近10年(2009~19)のトータルリターンはVTIの+13.4%に対し、S&P 500は+13.6%となっており、S&P 500に軍配が上がります。
なお、設定来のトータルリターンは年率+7.6%です。20年近くの運用実績があり、リーマン・ショックを挟んでもこれだけのリターンが出ているというのは大変勇気づけられますね✨
まとめ
以下の記事で詳しく扱っていますが、米国株(アメリカ株)投資には、「株式市場が長期的に右肩上がり」「アメリカは先進国でも数少ない人口増加国」「株主への還元姿勢が手厚い」などという点で優位性があります。
VTIは、2015年から保有していましたが、高配当を重視したポートフォリオに組み替えていく過程で、2019年3月に売却してしまいました。
しかし、「老後に向けて資産運用したいと考えているけれど、どの金融商品に投資したらよいですか?」という問いに対して、自信をもっておすすめできる金融商品の一つであることには間違いありません✨
VTIの投資信託もあります♪
「海外ETFは、為替取引や配当再投資などの面で、ハードルが高いなあ💧」という人に対しては、楽天・全米株式インデックス・ファンドという、VTIを投資信託にした金融商品が販売されています。
VTIの経費率(0.03%)に加え、別途0.132%の信託報酬がかかりますが、為替取引が不要で、売買手数料も無料、さらには投資信託のため各種ポイントサービスが受けられます。
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