ゆーたん@東大卒のセミリタイア物語♪

米国株(アメリカ株)中心の高配当株式投資で経済的自由・セミリタイア(FIRE)を目指す、一人の女性の物語♪

銘柄分析

【NGG】(ナショナル・グリッド)~英米両国で電力・ガス事業を展開する公益企業!~

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ゆーたんです♪

ナショナル・グリッドの銘柄分析です。安定した業績と高配当が魅力の銘柄です♪

ナショナル・グリッドってどんな会社?

ナショナル・グリッドNational Grid、ティッカー:NGG)は、イギリスのロンドンに本社を置き、電力・ガス事業を展開する公益企業です。主な事業は、イギリス国内での送電、ガス輸送およびアメリカ北東部での規制事業(電気・天然ガスの配送)になります。

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収益は約150億ポンドドル(2019)で、日本円(1ポンドドル=135円)に換算すると、収益は約2.03兆円になります。

参考までに、国内の電力・ガス会社と比較すると、東北電力(約2.25兆円、2018年度)、東京ガス(約1.96兆円、2018年度)が近いです。

設立は1990年と比較的新しい企業です。それもそのはず、かつてイギリスの電力事業は国有化されていました。しかし、国有ゆえの非効率性や高止まりした電気料金が問題となったことを受け、1990年に3社の発電会社、1社の送電会社に分割され、民営化されることとなりました。

このとき誕生した送電会社がナショナル・グリッドです。つまり、ナショナル・グリッドは、発電事業を担っていませんが、イギリスの送電事業を事実上独占していることになり、きわめて公的性格の強い企業ということになります。

2000年代に入ると、ナショナル・グリッドは。アメリカの電力会社を買収するなどして、事業を積極的に拡大してきました。その結果、今日ではアメリカでの収益が約2/3を占めるまでになっています。



ナショナル・グリッドの業績

※グラフはIRデータより作成。

収益(売上高)、営業利益、純利益

NGG_Revenue_2019
(注:データはポンドドルベース。2013年以降のデータはガス供給事業売却を反映したもので、12年以前のデータとは厳密には接続しない)

この10年間の収益(売上高)はほぼ横ばいです。良くいえば安定、悪くいえば成長が期待できないという感じでしょうか。

2017年の純利益が急増していますが、これはイギリス国内のガス供給事業の61%を売却したことが影響しています。あくまで一時的な要因です。

EPS、BPS、ROE

NGG_EPS,BPS,ROE_2019
(注:データはポンドドルベース。ガス供給事業売却を反映した2013年以降のデータ)

BPSは右肩上がりで伸びています。EPSは年によってばらつきが大きいのですが、調整後EPSで見ると、2017年:0.495ポンド、18年:0.562ポンド、19年:0.589ポンドというように、右肩上がりになっています。

キャッシュフロー(CF)

NGG_Cashflow_2019

営業CFは横ばい傾向ですが安定しており、営業CFマージン(営業CF/収益)も高水準です。

ただし、電気送電網やガス輸送網など、多額の設備投資がかかっていることから、フリーCFはかろうじでプラスという状況が続いています。



ナショナル・グリッドの配当

NGG_dividend_2019
(注:データはドルベース)

2017年のみ数値が飛び抜けていますが、これは、イギリス国内のガス供給事業を売却した利益を、投資家に特別配当という形で還元したことによるものです。特別配当を抜いた数値は2.83ドルです。

ポンドドルベースで見ると、2012年以降、連続増配となっています。しかし、近年はポンド安・ドル高が進んでいるため、ドルベースで見ると、横ばい傾向となっています。

配当性向は80%程度にコントロールされています。2019年は100%を超えていますが、あくまで一時的な要因によるもので、調整後のEPSで配当性向を計算してみると、2017~19年とも80%台におさまっています。

ナショナル・グリッドの株価チャート(1999/10~)

NGG_Chart_20191012

NGGは、2007年12月に一時92ドル台の最高値を付けました。リーマン・ショックで半値以下となってからは、40~80ドルのレンジで推移しており、記事執筆時点(2019/7/14)では52.65ドルで取引されています。配当利回りは5.86%と高配当です。

S&P 500と比較すると、2014年以降は大きく水をあけられています。特に、2016年以降はチャートが「ワニの口」のように開いており、両者の差が広がっています。

このグラフだけを見ると、全く株価が成長していないように見えますが、現地ロンドン市場に上場しているほうの株価で見ると、また違った景色が見えてきます。

NG_Chart_20191012

2016年につけた高値からは、2割程度下落していますが、長期的には、きれいな波動を描いて上昇していますね。

この2つのチャートを比較すると、為替レートの影響がいかに大きいかがわかります。NGGが高値を付けた2007年は1ポンド=2ドルを超えていました。2019年7月現在は、およそ1ポンド=1.26ドルです。つまり、この10年あまりでポンドの価値が、対ドルで約6割になってしまっています。

アメリカ市場に上場している英国株(イギリス株)に投資する際には、ポンド建ての株価を合わせて見ておくと、よいと思います。

まとめ

プラス要因

ビジネスモデルが安定しており、倒産の可能性はほとんどない

繰り返しになりますが、イギリスの送電事業を独占しているため、ビジネスモデルは非常に安定しています。倒産の可能性はほとんどないといってよいと思います。

ポンド安が是正されれば、株価も上昇する可能性がある

2019年7月現在のGBPUSD(ポンドドル)は1ポンド=1.26ドルとなっており、過去25年で見ても、歴史的なポンド安・ドル高となっています。EU離脱の動向次第で、さらにポンド安・ドル高が進む可能性もありますが、今後ポンド安が是正されれば、株価も上昇していくことが見込まれます。

英国株(イギリス株)の源泉徴収は0%であり、配当金生活に向いている

確定申告で外国税額控除をすれば、源泉徴収分は戻ってきますが、その金額は負担している所得税に依存するため、所得税の負担が少ない場合は全額戻ってくるとは限りません。その点を踏まえると、英国株(イギリス株)は、セミリタイアして配当金生活をするうえで向いているといえます。

マイナス要因

今後、大きな収益増は見込めず、株価の大きな伸びは期待できない

ビジネスモデルが安定していることと表裏一体になりますが、収益はここ10年横ばいです。収益が横ばいである限り、株価の大きな伸びを期待することは難しくなります。どちらかというと、インカム・ゲイン配当収入)狙いの株です。

国有化の可能性がある

野党の労働党党首コービン氏は、ナショナル・グリッドをはじめとする公益企業の再国有化を主張する人物です。

今はまだ保守党が政権を担っていますが、定数650に対し317議席、一方野党の労働党は262議席で、その差は55議席しかありません。2017年に総選挙が行われたため、次の総選挙は解散がなければ22年となります。

再国有化となれば、法律を変える必要も出てきます。そう簡単に実現できるものではないと思われますが、労働党が政権を担うようなことがあれば、将来的に国有化される可能性も出てきます。国有化といってもさまざまなケースがあるので一概には言えませんが、投資家は不確実性を嫌いますから、国有化の可能性が高まるほど、株価の下落が見込まれます。

私は、50株保有しています。公益事業で唯一保有している銘柄です。国有化のリスクはありますが、ビジネスモデルは非常に安定しています。今のところ、売却は考えておらず、当面は保有するつもりです。

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