ゆーたんです♪
情報技術セクターETFであるVGT(Vanguard Information Technology ETF、バンガード・米国情報技術セクターETF)について、分析します♪
VGTってどんなETF?
アメリカ株式市場のうち、情報技術セクターの銘柄を組み入れたETFです。提供しているのは、米Vanguard(バンガード)社になります。連動を目指す指数は「MSCI US Investable Market Information Technology 25/50 Index」です。
情報技術セクターは、ざっくばらんにいえば、半導体、コンピューター、ソフトウェア、通信機器などを手がける企業を集めたセクターです。NVIDIA、Apple、Microsoft、Broadcomなど、現在のアメリカ株式市場を代表する巨大企業が数多く含まれています。
一方で、「ハイテク企業なら何でも入っている」というわけではありません。
例えばAlphabet(Google)やMeta Platformsは通信サービス、AmazonやTeslaは一般消費財に分類されているため、VGTには含まれていません。また、以前VGTの上位銘柄だったVisaとMastercardも、2023年のGICS(世界産業分類基準)変更によって情報技術セクターから金融セクターに移りました。
VGTの基本情報【2026年版】
| 銘柄数 | 319 |
|---|---|
| 純資産額 | 1,476億ドル |
| 実績PER | 33.0倍 |
| EPS成長率(長期予想) | 27.6% |
| 配当金(分配金)(2025年実績) | 0.3810ドル(株式分割調整後) |
| 配当利回り | 0.44% |
| 増配率(2016〜2025年) | 7.5% |
| トータルリターン(直近5年) | 17.8%(S&P 500:12.8%) |
| トータルリターン(直近10年) | 24.0%(S&P 500:15.0%) |
| 経費率 | 0.09% |
| 設定日 | 2004/1/26 |
2021年末時点では経費率0.10%でしたが、現在は0.09%まで低下しています。
300銘柄以上に投資するETFとしては非常に低コストですね✨
一方で配当利回りは0.4%台しかありません。高配当ETFとは完全に性格が異なり、インカムゲインではなく、企業の利益成長と株価上昇によるキャピタルゲインを狙うETFと考えるのがよいでしょう。
VGTの構成上位銘柄
| 順位 | ティッカー | 銘柄 | サブセクター | 構成比率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | NVDA | NVIDIA | 半導体 | 17.15% |
| 2 | AAPL | Apple | テクノロジーハードウェア | 16.24% |
| 3 | MSFT | Microsoft | システムソフトウェア | 10.96% |
| 4 | AVGO | Broadcom | 半導体 | 4.21% |
| 5 | MU | Micron Technology | 半導体 | 3.82% |
| 6 | AMD | Advanced Micro Devices | 半導体 | 3.18% |
| 7 | CSCO | Cisco Systems | 通信機器 | 1.91% |
| 8 | AMAT | Applied Materials | 半導体製造装置 | 1.69% |
| 9 | INTC | Intel | 半導体 | 1.65% |
| 10 | LRCX | Lam Research | 半導体製造装置 | 1.54% |
2021年末の構成銘柄と比較すると、ものすごく変わっています。
当時3位だったNVIDIAの構成比率はわずか3.8%でした。それが現在では17%を超え、Appleを抜いてVGT最大の構成銘柄となりました。
NVIDIA、Apple、Microsoftの3社だけでVGT全体の約44%を占めています。
上位10銘柄まで広げると、全体の6割強です。
300銘柄以上に分散しているとはいえ、実際の値動きは巨大テクノロジー企業、とりわけNVIDIA・Apple・Microsoftの影響をかなり受けるETFとなっています。
NVIDIAはGPU(Graphics Processing Unit)で圧倒的な存在感を有する企業です。かつてGPUといえばゲームなどの画像処理向けという印象が強かったのですが、現在ではAIの学習・推論を支える重要な半導体となりました。
生成AIへの巨額投資が続くなか、NVIDIAをはじめとする半導体企業の存在感がVGTの中でも急速に高まっています。
Broadcomも、半導体に加えてネットワークやインフラソフトウェアを幅広く手がける企業です。Cisco Systemsはルーターやスイッチなどネットワーク機器を中心に展開しています。また、Applied MaterialsやLam Researchなど、半導体そのものではなく「半導体を製造するための装置」を手がける企業が上位に入っている点も、VGTの特徴ですね。
VGTのサブグループ比率
| 1 | 半導体 | 38.4% |
| 2 | テクノロジーハードウェア・記憶装置・周辺機器 | 19.1% |
| 3 | システムソフトウェア | 13.1% |
| 4 | アプリケーションソフトウェア | 8.0% |
| 5 | 半導体材料・半導体製造装置 | 8.0% |
| 6 | 通信機器 | 4.2% |
| 7 | 電子部品 | 2.4% |
| 8 | ITコンサルティング・その他サービス | 1.7% |
サブグループ比率も2021年から劇的に変わりました。
2021年末の半導体比率は17.8%でしたが、現在は38.4%。わずか5年弱で、VGTに占める半導体の割合は2倍以上になっています。
NVIDIA、Broadcom、Micron、AMD、Intelといった半導体企業に加えて、Applied MaterialsやLam Researchといった半導体製造装置企業も大きな割合を占めています。
2026年現在のVGTは、単なる「IT企業ETF」というよりも、AI時代のインフラとなる半導体・コンピューティングへの投資色がかなり強くなったETFといえそうです。
VGTとQQQの違い
VGTとよく比較されるETFがQQQ(Invesco QQQ ETF)です。どちらもハイテク株への投資比率が高いETFですが、中身はかなり異なります。
| VGT | QQQ | |
|---|---|---|
| 投資対象 | 米国の情報技術セクター | NASDAQ上場の大型非金融企業 |
| 連動指数 | MSCI US IMI Information Technology 25/50 | NASDAQ100 |
| 銘柄数 | 約320 | 約100 |
| 経費率 | 0.09% | 0.18% |
| Amazon | 含まない | 含む |
| Alphabet | 含まない | 含む |
| Meta | 含まない | 含む |
「NASDAQに投資する」のがQQQ、「米国の情報技術セクターそのものに投資する」のがVGTと考えるとわかりやすいと思います。
AmazonやAlphabet、Metaなどもまとめて保有したいのであればQQQ、純粋に情報技術セクターへ集中したいのであればVGTという違いがあります。
VGTの配当金(分配金)推移

VGTは年4回、配当金(分配金)を支払っています。ただし配当利回りは0.4%台と低く、配当を目的として投資するETFではありません。
また、2026年4月21日にVGTは1株を8株に分割する8対1の株式分割を実施しました。
株式分割によって保有資産の価値が変わるわけではありませんが、1株あたりの株価と配当金は原則として約8分の1になります。
そのため、過去の配当金と2026年4月以降の配当金を比較する際には注意が必要です。例えば2025年の年間配当金は3.0478ドルでしたが、8対1の株式分割を反映すると現在の1株あたりでは約0.3810ドル相当です。
以前はVGTの分配金もかなり速いペースで増えていましたが、近年は株価上昇ほどの伸びはありません。5年平均増配率(2021〜25)は+1.1%まで低下しています。
やはりVGTについては、配当ではなく企業成長による値上がり益を期待するETFと考えています。
VGTのトータルリターン
| 期間 | VGT | QQQ | VOO(S&P 500) |
|---|---|---|---|
| 1年 | 31.73% | 24.81% | 19.53% |
| 3年 | 26.51% | 23.45% | 19.29% |
| 5年 | 17.83% | 14.05% | 12.82% |
| 10年 | 23.98% | 20.35% | 15.04% |
VGTが設定されたのは2004年1月26日です。
その後、情報技術セクターは米国株式市場の成長を引っ張り、VGTも非常に高いトータルリターンを記録してきました。1、3、5、10年とすべての期間でS&P 500はもちろんのこと、QQQをも上回っています。
もちろん、これほど高いリターンが将来も続く保証はありません。
それでも、ここ10年以上のアメリカ株市場の上昇について、情報技術セクターの成長が非常に大きな役割を果たしてきたことは間違いないでしょう。
まとめ
情報技術セクターは、これまで投資家に大きなリターンをもたらしてきました。
AI、半導体、クラウド、ソフトウェアなど、今後も経済成長を支えることが期待される分野を数多く抱えています。
その収益力も強烈で、VGT構成銘柄の利益成長率は30%を超えています。
他方、PERは30倍を超えており、決して割安なETFとはいえません。将来の高い利益成長をある程度織り込んだ株価になっているため、成長期待が崩れれば大きく下落する可能性があります。
また、NVIDIA・Apple・Microsoftだけで4割以上を占めることにも注意が必要でしょう。
情報技術セクターの個別株は長期保有が難しい?
この話は何も情報技術セクターに限った話ではないのですが、特に情報技術セクターは変化が速く、企業の競争力が短期間で大きく変わる可能性があります。
例えば、かつて世界最大級のIT企業だったIBMは、長期間株価が伸び悩みました。
Microsoftも2000年代には成長が止まった企業のように見られていた時期がありますが、その後クラウド事業を成長させ、再び世界最大級の企業となりました。
Intelもかつて半導体業界の絶対的な王者でしたが、その後NVIDIAやBroadcomなどが急速に存在感を高めています。
そして今、VGT最大の構成銘柄となっているNVIDIAについても、10年後に現在と同じ地位を維持できているかは誰にもわかりません。
個別株については、その成長性と将来性を見極め続けることが、他セクター以上に求められると考えています。
だからこそVGTを購入し、勝ち残った企業の比率が自然に高まっていく指数そのものを保有するという考え方には大きな魅力があります。
個別企業の将来を正確に当てることは難しい。
それならば、情報技術セクター全体としての長期的な成長を享受する。
VGTは、そうした投資を非常に低いコストで実現できるETFだと思います♪
情報開示:この記事は私自身が書いたものであり、私の意見を表しています。私はこの記事から報酬を受け取っておらず、この記事で言及されている会社と直接のビジネス関係はありません。






