ゆーたん@東大卒のセミリタイア物語♪

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銘柄分析

【BP】~原油流出事故からの再起を図る、高配当の総合エネルギー企業♪~

投稿日:2019-09-15 更新日:

【更新情報】(2022/4/26)
2021年の業績を反映。ロシアのウクライナ侵攻による影響も追記。

ゆーたんです♪

世界最大級の総合エネルギー企業であるBPの銘柄分析です♪

BPってどんな会社?

BP(ティッカー:BP)は、イギリスのロンドンに本社を置く、石油や天然ガス事業などを手掛ける総合エネルギー企業です。もともとBPというのは、British Petroleumの略称として呼ばれていましたが、2001年に現在の社名に変更しています。

セクター エネルギー(統合された石油・ガス)
株価 28.73ドル(2022/4/25現在。最新はこちら
配当 1.3104ドル(四半期あたり0.3276ドル)
配当利回り 4.56%(2022/4/25現在)
連続増配 1年(2020年に50%減配)
S&P格付け A-

XOM(エクソンモービル)CVX(シェブロン)SHEL(シェル)、TTE(トタルエナジーズ)などと並ぶ、石油・ガスの探査・開発(上流部門)から精製・販売(下流部門)までを一貫して手がけるスーパーメジャー(国際石油資本)の一角になります。

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(Image By:Shutter Stock)

スーパーメジャーでいち早くカーボンニュートラルを掲げる

2020年2月には、スーパーメジャーの中で、いち早く「2050年までに温室効果ガスを実質ゼロ(いわゆるカーボンニュートラル)」にするという野心的な目標を掲げています。

2021年の再生可能エネルギーの発電設備容量は1.9GWとなっています。2020年は1.5GW、2019年は1.1GWなので少ないですけれど、着実に増えています。

そして、BPが株式を保有するなどして、権益を有している企業の分まで含めると、4.4GWです(2020年:3.3GW、2019年:2.6GW)。2025年には20GW、2030年には50GWという目標を掲げているので、達成できるかどうか着目できればと思います✨

忘れてはならないメキシコ湾原油流出事故

BPといえば、忘れてはならないのが2010年のメキシコ湾原油流出事故です。メキシコ湾で原油掘削施設が爆発し、約500万バレル(約67.6万t)もの原油が海に流出、環境への悪影響はもちろん、作業員11名が命を落とす事態となってしまいました。

史上最大の原油流出事故で、被害補償、政府への支払い、環境の復元などの事故関連の費用は650億ドル(約7.1兆円)以上となっています。この一件で、BPの社会的信用は大きく傷つきました。またこのような痛ましい事故が起こらないことを願うばかりですね。



BPの業績

※グラフはIRデータより作成。

収益、営業利益、純利益

BP Revenue 2008-21メキシコ湾原油流出事故の影響で、2010年の営業利益・純利益が赤字となっています。2015年も再度赤字になっていますが、これは原油安の影響のほか、アメリカ連邦政府などと和解し、巨額の和解金費用を計上したことが影響しています。

2020年はコロナショックによる原油安の影響でやはり赤字となっていることからも分かるように、良くも悪くも原油価格に大きく左右される事業構造になっています。

2019年以降で収益が大きく減少していますが、これはデリバティブ取引に関連する収益の算出方法が変更したことによるものなので、特段の心配は不要です。

BPの部門別営業利益(2021年)

Oil Production & operations、いわゆる上流部門が大きな割合を占めています。Customers & Productsは、いわゆる下流部門に相当しますが、EV充電ステーション事業など、再生可能エネルギーに関わるものも含まれています。

Rosneft(ロスネフチ)とは、ロシア最大の国営石油企業であるロスネフチとの共同事業から得られた利益を指しています。BP社は19.75%のロスネフチ株を保有していて、ロシア政府に次ぐ第2位の株主でしたが、2022年2月のロシアのウクライナ侵攻で株式を売却することを表明し、ロシア事業から実質的に手を引くこととしています。

営業利益の2割弱を稼ぐロスネフチの事業がなくなることは痛いですし、19.75%を保有するロスネフチ株売却に伴う損失も気になるところですが、見方によっては、石油事業の権益を手放したことで、再生可能エネルギーへの移行がさらに進むと前向きにとらえることもできます。短期的な痛みはあるけれども、長期的にはプラスになると考えています。

BPの部門別営業利益の推移

部門別営業利益の推移のグラフをみると、原油価格の変動に応じて、Oil Production &operations、いわゆる上流部門の営業利益が大きく変動していることがわかりますね。

上流部門は、探査・開発した石油やガスが高く売れれば売れるほどよいですから、原油・天然ガス価格が高ければ高いほど有利になります。利益の変動をみてもわかるように、価格変動の影響を大きく受けるビジネスです。



EPS、BPS、ROE

BPSは2013年をピークに減少傾向です。原油価格に利益が左右されることもあり、EPSもデコボコしています。

キャッシュフロー

営業CFマージン(営業CF/収益)は長らく一桁台でしたが、2019年以降は10%台に乗せてきていて、同業他社とも遜色無くなってきています✨

負債資本比率(Debt/Equity)

BP DE Ratio 2008-21

負債資本比率は近年上昇傾向で、スーパーメジャーの中ではSHELをも上回る高水準です。

それを反映してか、S&Pの信用格付けはA-ランクとなっていて、スーパーメジャーの中では最低ランクとなっています(´・ω・`)

他方、現金及び現金同等物は、事故前の2009年時点では83億ドルでしたが、資産売却により、2021年時点では306.8億ドルと逆に増加しています。米連邦政府などへの和解金の支払い(年平均約11億ドル)は残っていますが、BPのキャッシュフローからすればそれほど大きな額ではなく、あまり倒産リスクを気にかける必要はないでしょう。

BPの配当

BP Dividend 2008-21r※配当性向が100%を超えたり、EPSが赤字であったりする年もありますが、表記の都合上、配当性向を100%としています

2010年のメキシコ湾原油流出事故の影響もあって、3四半期連続の無配となった結果、2010年の配当金が大幅減配となりました。その後、配当金は回復傾向にあるものの、2009年以前の水準には戻っていません。

そして、2020年のコロナショックでは、それまでの四半期あたり0.63ドルから0.315ドルへと50%の減配となっています。21年時点では4%増配して、1株あたり0.3276ドルとなっています。

経営陣は、2025年まで毎年4%のペースで配当を増やすことに自信を持っているようですが、以前の配当水準に戻るまではほど遠く…果たしてBPが2009年の配当水準に戻るのは、いつになるんでしょうね苦笑

減配があったとはいえ、配当利回りは依然として高水準です。英国企業なので、源泉徴収税がゼロである点も魅力的ですね(ただし、ADR手数料として1株あたり$0.005が四半期配当ごとに徴収されます)。

BPのトータルリターン

S&P 500(SPY)との比較(1993/1〜)

BPのトータルリターンは2010年代中盤までS&P 500を上回ってきましたが、2019年以降は大差がついてしまっていますね💧

同業他社との比較(直近5年)

直近5年で見ても、BPのリターンは同業他社に遅れをとっています(´・ω・`)

メキシコ湾原油流出事故しかり、ロシア事業撤退による打撃しかり…スーパーメジャーの中でも、もっとも逆風にさらされていますね💧



まとめ・私の保有状況・所感

  • メキシコ湾原油流出事故の後遺症、直近はロシア事業撤退のマイナス要因もあり、スーパーメジャーの中でも株価は低迷
  • スーパーメジャーの中では、いち早く、50年までにカーボンニュートラルを目指すことを発表。再生可能エネルギー事業への早期移行に期待したいところ
  • 配当は2020年のコロナショックで50%削減も、少しずつ増配を再開している。英国企業で源泉徴収税がかからない点が魅力的

私はBPを保有しています。

この銘柄分析を最初に書いた時点では、エクソンモービルやシェルと比較すると、メキシコ湾原油流出事故の影響もあって、投資対象としてはやや優先度が下がるかなというのが正直な感想でした。

しかし、英国株で源泉徴収税がかからないこと、配当利回りが当時6.5%とリスクを負ってもなお魅力的な水準に映ったこともあり、2020年のNISA枠で一括買付をしました。

今思えば、このときは、一刻も早くセミリタイアしたいという思いから、多少無理してリスクの高い、高配当株に手を出していたのだと思います(もっともコロナショックがなければ、上手くいっていた可能性もあるので、結果論にはなってしまいますけどね💦)

もう本当に買い付けるタイミングとしては最悪で、2022年4月現在もなお、配当込みでも損失を出している数少ない銘柄です。率直に言って、BPへの投資は失敗だったと言わざるを得ないです。

本来なら損切りすべきだったのかもしれませんが、結局売らずに、保有し続けているのは、以下の理由です。

①石油・天然ガスは今後も必要であり続ける。国営企業とスーパーメジャーの独壇場は続く
②いち早く再生可能エネルギーへの移行を表明したその姿勢を評価
③SHELと同様に、英国株であり、XOMやCVXと比較して、源泉徴収税がかからない

もっとも、コロナショックを経て、再生可能エネルギーに後ろ向きだったXOM、CVXも「2050年までに排出量を実質ゼロ」(カーボンニュートラル)とするコミットメントを発表しましたし、XOMやCVXではコロナショックでも配当を堅持した実績があるので、新規で買うとすれば断然XOM、CVXですけどね(本当にXOM売らなければよかったです💦)。

2020年11月以降、エネルギー株は堅調な値動きとなっていますが、依然として配当利回り3%以上の高配当であることは変わりありません。

それに、少なくとも私が生きている間は、石油の需要はそう大きくは減らないし、天然ガスの需要はむしろ増えるだろうと考えています。BPはNISA枠で保有していることもあるので、もう覚悟を決めて長期ホールドし続けるつもりです♪

以下、関連記事です。

スーパーメジャーのエクソンモービルに関する銘柄分析記事です。コロナショックを乗り越えて30年以上連続増配を達成しています♪


スーパーメジャーのシェルに関する銘柄分析記事です。株主還元意識の強い企業です♪

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