ゆーたん@東大卒のセミリタイア物語♪

米国株(アメリカ株)中心の高配当株投資で経済的自由・セミリタイア(FIRE)を目指す、一人の女性の物語♪

銘柄分析

【CVX】(シェブロン)~高配当・連続増配30年超の総合エネルギー企業♪~

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ゆーたんです♪

世界最大級の総合エネルギー企業で、エクソンモービルのライバル、シェブロンの銘柄分析です♪

シェブロンってどんな会社?

シェブロン(Chevron、ティッカー:CVX)は、カリフォルニア州のサンモランに本社を置く、石油や天然ガス事業などを手がける総合エネルギー企業です。もともと、Chevronというのは、「山型の図形」という意味です。企業のロゴにも描かれていますね✨

Chevron_image

石油・ガスの探査・開発(上流部門、Upstream)から精製・販売(下流部門、Downstream)までを一貫して手がけるスーパーメジャー(国際石油資本)の一角になります。

なお、ここでいうスーパーメジャーは民間企業を指しています。石油や天然ガス事業を手がける企業には、国有・国営企業も多くあり、例えば中国のシノペック(Sinopec)、中国石油天然気集団(CNPC)、サウジアラビアのサウジアラムコは、スーパーメジャーで最大の収益を誇るロイヤル・ダッチ・シェルとほぼ同水準の収益を誇っています。

収益は約1,663億ドル(約18.2兆円、2018年)で、Fortune「Global 500」によると世界第28位となっています。スーパーメジャー6社の中では、Total(トタル)に次いで5番目です。ロイヤル・ダッチ・シェルの約4割強、BP、エクソンモービルの約6割弱くらいです。

そうした企業と比較すると、シェブロンの収益はどうしても見劣りしてしまいますが、収益で見ればそれでも今を時めくGoogleやMicrosoftよりも大きくなっています。



シェブロンの業績

※グラフはIRデータより作成。

収益、営業利益、純利益

Chevron_image2014~16年にかけての原油安の影響もあって、2015・16年は営業赤字となっています。スーパーメジャーは、どこも似たような業績になっていますね。

原油安が落ち着くにつれて、業績も回復傾向にありますが、原油価格に大きく左右されるビジネスであることは間違いなさそうですね💦

シェブロンの部門別収益(2018年)

CVX_Segment_Revenue_2018

下流部門が収益の約7割を占めています。上流部門は3割程度です。他のスーパーメジャーと比較すると、上流部門の比率が高い点に特色があります。

シェブロンの部門別純利益

CVX_Segment_Earnings_2014-18

部門別純利益のグラフをみると、原油価格の変動に応じて、上流部門の純利益が大きく変動していることがわかります。

上流部門は、探査・開発した石油やガスが高く売れれば売れるほどよいですから、原油・天然ガス価格が高ければ高いほど有利になります。利益の変動をみてもわかるように、価格変動の影響を大きく受けるビジネスです。

逆に下流部門は、精製・販売を行うためには、石油やガスを安く仕入れればよいですから、原油・天然ガス価格が低ければ低いほど有利です。しかし、上流部門ほど、価格変動の影響を受けるわけではありませんし、利益率も高くはありません。

上流部門が収益に占める割合は小さいものの、純利益に大きな影響を与えることから、「原油価格が高いほど有利」という構図は変わりません。

エネルギー株は、年による業績の変化が激しく、単年度だけ見ていては、全体のトレンドを見誤る恐れがあります。そこで、2014~18年までの純利益に占める各部門の割合を算出してみました。シェブロンでは、上流部門が約6割、下流部門が約4割となっています。

CVX_Segment_Earnings_Ave_2014-18

2019年の見通しは?

2019年に入って、同業のエクソンモービルの業績は大幅に悪化していますが、シェブロンの業績は好調です。特に第2四半期の業績は明暗がくっきりと分かれました。

まだ第2四半期時点ではありますが、上流部門はほぼ昨年並み、下流部門も前年比で10%程度の減益で済んでいます。トータルの純利益もほぼ昨年並みです。下記記事にあるように、アナダルコの買収を断念したことによる、違約金の支払いが利益の押し上げ要因になりました。



EPS、BPS、ROE、株式数

CVX_EPS,BPS,ROE_2008-18

純利益の伸び悩みを反映して、EPSは横ばいになっています。BPSは2014年以降は横ばいですが、安定して高い水準で推移しています。

CVX_Shares_2008-18

直近10年間で株式数は5%減っていますが、同業のエクソンモービルと比較すると、自社株買いの規模は小さいです。2019年、先ほどの記事にありましたように、アナダルコの買収を断念したことで、50億ドル相当の自社株買いを行う計画を立てています。

キャッシュフロー(CF)

CVX_CF_2008-18

営業CFマージン(営業CF/収益)は安定して10%超えの水準をキープしています。同業のエクソンモービルやロイヤル・ダッチ・シェルと比較しても、高い水準です。2013~16年と設備投資額が大きく、フリーCFがマイナスになっていますが、2017・18年とプラスに転じています。



シェブロンの配当

CVX_Dividend_2008-18

配当金は順調に伸びていて、1988年以降連続増配(32年連続増配)となっています。直近10年間の平均増配率は5.9%です。

2016年の0.01ドルの増配に、「増配記録を何とか維持しよう」という経営側の意地を見ることができますね。減配へのハードルが低い日本企業ではまず考えられないことです。

グラフにはありませんが、2019年の配当金は四半期当たり1.19ドルで、年間では4.76ドルとなることが見込まれます。増配率は6.3%ですね✨

配当性向は、2015年に100%を超え、翌2016年は赤字のため数値が途切れていますが、2017・18年は100%以下の水準となっています。

シェブロン(CVX)の株価チャート

S&P 500との比較(1968/1〜)

CVX_Chart_1970-2019

CVXの株価は、1968年以降から現在までで約31倍になっています。

2014年頃までは長期的に右肩上がりの傾向を示していましたが、それ以降は75~135ドルの間でレンジを形成しています。上流部門の収益比率が高く、2015、16年の原油安で株価も大きく下げましたが、その分戻しも早かったです。

配当利回りは、4.10%(2019/10/12現在)と高水準です✨

S&P 500との比較では、21世紀に入ってS&P 500を大きく上回る伸びをみせましたが、2010年代後半に入ってCVXの株価が伸び悩む一方、S&P 500の株価が大きく伸び、過去50年余りの比較では、ほぼ同水準の伸びとなっています。もっとも、配当再投資分を含めたトータルリターンでみれば、S&P 500を上回っているとは思います。

(参考)スーパーメジャー各社の比較(2005/07~)

OilCompany_Chart_200507-191012

リーマン・ショックの少し前からのデータですが、シェブロンのパフォーマンスは他を圧倒していますね。直近1年間(2018/10~2019/10)で見ると、他社が軒並み10%超えの下落率を記録する中で、シェブロンはわずか-1.4%にとどまっています。他社の業績が振るわない中で、業績が比較的堅調なのが、強さの秘訣です。



まとめ

他のスーパーメジャーとも重複する面が多いですが、再掲しますね。

プラス要因

①石油需要量自体は今後も緩やかに増加が見込まれる

石油業界の将来を心配している方も多いと思います。確かに石油など化石燃料から再生可能エネルギーへのシフトは進んでいます。しかし、資源エネルギー庁のエネルギー白書によれば、石油需要量自体は2040年まで増加していくことが濃厚な情勢です。

詳しくは上記資料を見ていただければと思いますが、2016年の石油需要量43億6400万toe(石油換算トン)に対し、追加政策を講じなかった場合のシナリオでは、2040年の石油需要量は55億7000万toeとなり、2016年比で1.28倍となる計算です。

温室効果ガスの削減目標等が達成され、既存技術の進展が続く場合のシナリオでも、2040年の石油需要量は48億9400万toeとなり、2016年比で1.12倍となる計算です。

先進国のエネルギー消費量が横ばいもしくは減少していっても、発展途上国のエネルギー消費量は今後も増加していくことが予想されているからですね。

ちなみに、パリ協定で掲げられた「世界平均気温の上昇幅を産業革命以前と比較して2°Cより十分低く保つ」目標を達成するために必要な措置を「逆算した」シナリオですと、2040年の石油需要量は34億3300万toeとなり、初めて2016年比で0.72倍となる計算です。

しかし、現状の温室効果ガスの削減目標もそれなりのハードルが設定されていることを考えると、現時点ではこのシナリオの実現可能性はかなり低いと言わざるを得ません。

②倒産リスクが低い

長期投資を考えるときに、最も怖いのが倒産リスクですが、シェブロンの自己資本比率は60%と高い水準であり、DEレシオも0.2程度と低いので、つぶれる可能性はほぼないと考えてよいでしょう。スーパーメジャーの中でも、財務は健全です。

マイナス要因

①再生可能エネルギーの普及具合が見通せない

プラス要因①でも書きましたが、この先再生可能エネルギーの普及は確実に進んでいくでしょう。IEAの報告書はあくまでも予測の数値であり、温暖化対策が急速に進展すれば、当初の予想よりも早く石油需要量がピークを迎える可能性があります。その場合、株価が低迷することは必至な情勢です。

②ESG投資で石油関連銘柄が外されている

株式の需給面でみると、ESG投資がマイナス要因になります。ESG投資とは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の三つの観点から、基準を満たす企業に投資する手法です。石油関連企業の活動が環境に悪影響を与えるとして、石油関連銘柄をポートフォリオから外す機関投資家(金融機関、保険会社、年金基金など)も出てきています。

機関投資家が運用する資金は膨大です。そうした資金が流入しないとなれば、株価には確実にマイナスの影響をもたらすでしょう。日本でいう商社株や銀行株のように、業績のわりに、株価が割安のままで放置されるということも十分に想定されます。

私の保有状況・所感

私はシェブロンを保有していません。スーパーメジャーでは、エクソンモービルやロイヤル・ダッチ・シェルを個別株で保有していることもあり、今のところ新たに購入する予定もありません。ただし、ETFを通じて間接的には保有している状況で、おそらく1.2%ほどは保有している計算になります。

比較的スーパーメジャーの中でも、業績は堅調で株価もそれほど大きく下げてはいませんが、上流部門の比率が高く、原油安が続けば、業績により悪影響を及ぼす可能性があることには注意したいですね。

もちろん、再生可能エネルギーの普及に伴う石油の需要が減少する可能性ESG投資への潮流など、石油関連銘柄それ自体のリスクもあります。

そうしたリスクもあって、石油関連銘柄の配当利回りは歴史的な高水準です。最近は各社も再生可能エネルギーに力を入れていますが、その規模は石油ビジネスから比較するとまだまだ小さいです。

石油の需要がピークアウトするであろう10~20年後までに、いかにビジネスモデルをうまく転換していけるか、多角化していけるかがポイントになりそうですね。

以下、関連記事です。

スーパーメジャー3社の銘柄分析記事です♪

エクソンモービルに関する記事です。2019年に入って決算が悪いのが気がかりですが、財務健全で連続増配30年超を達成しています♪


ロイヤル・ダッチ・シェルに関する記事です。ドルベースでの配当を増やすことを掲げており、株主還元意識の強い企業です♪


BPに関する記事です。メキシコ湾原油流出事故からの立ち直りをはかっています♪

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