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投資の考え方

米国株投資家にとって耳の痛い話、配当の二重課税問題について考える

投稿日:

ゆーたんです♪

米国株投資をするうえで、避けて通れないのが配当の二重課税問題です。米国株の配当を受け取る際に、所得の生じた国(アメリカ)で課税され、その後、居住国である日本でも課税されるためですね(ちなみに売却益の場合は、アメリカで課税されないのでこの問題が生じません)。

この二重課税問題に対しては、一応の救済策(外国税額控除)があるのですが、これがまた複雑な制度でして…今日はこの件について書きますね♪

米国株配当の手取りは約72%!

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(Image By:Adobe Stock)

米国株の二重課税問題といっても、なかなかイメージが湧きにくいと思いますので、まずは具体的な数値を出してみますね。

例えば、米国株で100ドルの配当金(税引前)をもらったとします。まずアメリカで10%課税されるので、100*(1−0.1)=90ドルとなります。そこから、国内税として20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の課税がされるので、90*(1−0.20315)=71.7165ドルとなります。

なお、日本株や、配当の二重課税問題が存在しない国・地域(イギリス、オーストラリア、インド、香港等)に本社を置く株式を保有する場合は、日本国内での課税だけなので、79.685ドルになります。

つまり、日本株や英国株と、米国株では、100ドルの配当収入につき、手取りで7.9685ドル、すなわち約8%の差が生まれます。

例えば、税引後で利回り4%を確保しようと思ったら、日本株では配当利回り5.02%以上で達成できますが、米国株の場合は5.58%以上ないと達成できません(ちなみにこの水準は結構ハードルが高くて、メジャーどころですと、MO(アルトリア)くらいしか該当する株がありません)。

10%という現地課税がいかに重いか、数字で見ると、よくイメージできるのではないでしょうか💦

配当の二重課税問題には外国税額控除という救済策があるが…

もっとも、この配当の二重課税問題には、救済策があります。それが、国際的な二重課税を調整する外国税額控除という制度です✨

一定の金額を限度として、納めた外国所得税の額を、本来納めるべき所得税の額から差し引くことができるというものです。しかし、国際的な二重課税を調整するという名目になっているので、例えば、収入が103万円以下、すなわち所得税非課税の場合は、一切取り戻すことができません

ちなみに、取り戻せる金額は以下の計算式によって求めることができます。

所得税の控除限度額=その年分の所得税の額×(その年分の調整国外所得金額/その年分の所得総額)

なお、所得税の控除限度額で足りない分については、さらに地方税の控除限度額として、所得税の控除限度額の30%分にあたる分を差し引くことができます。

また、所得税の控除限度額が余った場合、過去3年以内に控除しきれない額があった場合は、その枠の範囲内で控除が可能になります。逆に、地方税の控除限度額をも使い切ってしまった場合、過去3年以内に所得税の控除限度額が余っていた場合は、その枠の範囲内で控除が可能になるなどといった繰越制度もあります。

なお、所得税の控除限度額については、確定申告書作成コーナーで必要な数値を入力すれば、自動で計算してくれます。米国株の配当金額や、各種控除の金額にも左右されるので、何とも言えませんが、独身の場合で社会保険料控除と基礎控除だけであれば、年収600~700万円あたりで全額控除が可能になるかと思います。

(注)税制については、税務署やお住いの地方自治体などにて最新の情報をご確認ください。



NISA口座で米国株投資をすることの是非

NISA口座で米国株を保有した場合、居住国である日本では課税されませんが、所得の生じた国(アメリカ)では10%課税されます。そのため、NISA口座は外国所得税のみの課税となりますが、外国税額控除はあくまで国際的な二重課税を調整する制度ですから、制度の趣旨を鑑みて、外国税額控除を受けることはできなくなっています(下記SBI証券のQ&Aにも記載があります)。

すなわち、NISA口座で米国株投資をしても、配当収入がそのまま手取りになるわけではなく、配当収入の90%が手取り額になります。一方、NISA口座でイギリス株やオーストラリア株などに投資した場合は、配当収入の100%が手取り額になります(厳密には、ADR(米国預託証券)は管理手数料が配当収入の1%程度かかる場合が多いので、100%にならないことが多いです)。

NISA口座で配当利回りの高い米国株を保有するほど、10%の現地課税が重くのしかかります。逆に言えば、VOOなどのS&P 500に連動するETFや、配当利回りの低い株に投資するのであれば、NISA口座を米国株に使っても全く問題ないと思います。

しかし、NISA口座で米国高配当株(アルトリア、AT&Tなど)を検討している場合で、ADR銘柄(ロイヤル・ダッチ・シェル、ブリティッシュ・アメリカン・タバコなど)への投資も検討している場合は、なるべくADR銘柄はNISA口座で保有し、米国株は特定口座で保有したほうが税制上も有利になるかと思います✨



まとめ・所感~配当の二重課税問題は米国株に投資しない理由にはならない~

米国株には10%の現地課税があるから不利である」という言葉を耳にすることがあります。

救済策としての外国税額控除があるとはいえ、ある程度の年収がないと全額を取り戻すことは困難ですし、セミリタイア・アーリーリタイアをして、収入が大きく下がってしまえば 、ほとんど取り戻すことはできなくなります💦

しかし、だからといって、個人的には米国株に投資しない理由にはならないと思います。以下の記事にも書いた通り、米国株にはそのハンディを覆すだけの魅力があると個人的には考えているからです。


それにセミリタイアするまでの間は、少なからず給与収入もあるので、ある程度の二重課税分は取り戻すことができます。日本で暮らし、日本円で給与を受け取っている身であるこの私が、株式投資も日本株ばかりというのでは、リスクが高すぎると個人的には思っています。というわけで、これからも米国株投資は続けていく所存です✨

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