ゆーたんです。
本日、ソフトバンクを除いて、保有する日本株を売却しました(三菱商事、オリックス、コマツ)。その理由について少し書いてみますね。
日本株を売却した理由
日本経済の減速懸念
日本株の売りを考えたのは、ベタではありますが、2月14日のニュースでコロナウイルスの感染拡大が確認されたことです。
今まで感染した人は、感染経路が明確なケースでしたが、ここに来て感染経路が明確でない、すなわち感染している人と接触した覚えがないにもかかわらず感染したケース(市中感染のおそれ)が出てきたからです。
今でも毎日数人の患者が報告されていますが、感染しても無症状である人が多いことや、感染力の強さを考慮すると、国内でもすでに「隠れた流行」になっている可能性が十分にあります。
もっとも、グローバル化が進む中で、これだけ人が移動しているのですから、今後日本のみならず、欧米をはじめ他の地域でも感染が拡大していく可能性は十二分にあるでしょう。
その場合、日本株ならず米国株も無傷ではいられませんが、日本は諸外国のなかでも感染者が多くなっている(一段先のフェーズに進んでいる)ことを考えれば、日本の株式市場はより厳しい状況に直面するのではないかと考えました💦
そして、今朝、第4四半期GDP(国内総生産)の速報値が発表されましたが、消費増税や大型台風の影響もあって、前期比で1.6%の減少となっています。民間予測(前期比1.0%減)を上回る結果を受けて、なおさら売却に気持ちが傾きました。
トヨタ自動車などの輸出産業のイメージが強い日本ですが、日本の人口はいまだ世界でも有数の水準で、内需(国内需要)中心です。
しかし、今後は人口減少が急速に進んで、内需はどうしても伸び悩んでいくでしょうし、社会保障を維持していくために増税も行われることでしょう。
増税&人口減少→消費が落ち込む→税収が伸び悩む→増税というような、「負のスパイラル」に日本経済が陥らないか心配です。日本経済が今後も成長していくというストーリーが見えなくなってきていることを改めて実感したのも、理由の一つです。
保有銘柄は景気変動の影響が大きかった
ここからは個別銘柄にスポットをあててみますね。
昨年3月に1500円台で買ったオリックスは、その後スルスルと値上がりし、買値から20%以上、税引後の配当5年分以上の利益が出ていました。
ただ、景気変動にはすごく敏感な銘柄で、リーマン・ショックのときには株価が最大95%の下落をしています。
それに、オリックスの収益は国内が8割を占めており、新型コロナウイルスの流行拡大により国内の経済活動が停滞すれば、業績への悪影響は避けられないと判断し、一旦売って利益を確定させることとしました。
コマツや三菱商事も同様に景気の影響を大きく受ける企業でもあり、景気後退時には、減益→減配、株価下落という、高配当株投資家にとっては悪夢というべき事態が十二分に想定されることから、売却することにしました。
これは以下の記事を読んでいて初めて知ったのですが(お恥ずかしい限りです)、コマツは収益の約半分を石炭鉱山向けの鉱山機械に依存している点も、ESG投資の観点からいえば、懸念材料です。
将来的には、うまく事業ポートフォリオを組み替えてくれるものと信じていますが、今はちょっと日本経済を取り巻く環境が最悪な状況なので、含み損が出ていましたが、一旦手放すことにしました。
三菱商事は、以前にも書きましたが、利益の多くを、金属グループ(原料炭・銅など)に依存しており、商品価格の変動の影響を大きく受けます。
金属グループ(原料炭、銅など)が稼ぎ頭で、純利益の4割強を占めています。その中でも、石炭を中心とした金属資源への投資、生産および販売を担うオーストラリアの子会社(Mitsubishi Development Pty Ltd)が業績に大きく寄与しています。
(日本株を再評価する~三菱ケミカルHD・オリックス・三菱商事を新規保有♪~より)
累進配当政策(減配せずに業績の伸びに合わせて増配する)は長期保有するうえで大変心強いのですが、三菱商事も国内の売上比率が60%の企業で、やはり新型コロナウイルスが蔓延すれば、業績への悪影響は避けられないという判断、いったん含み益が出ていることもあり、売ることにしました。
なお、ソフトバンク(9434)は2020年NISA枠で保有したばかりであるため、現時点ではホールドしています。
あとがき
今回売却した3銘柄は、長期保有を前提に買いを入れていました。
しかし、国内における新型肺炎の感染拡大を受け、方針を転換しました。新型肺炎の件がなければ、保有し続けていたと思います💦
オリックスが結構利益が出ていたので、トータルでは5%程度のプラスです。三菱商事とコマツは半年、オリックスは1年弱の保有なので、まずまずかなというところです。
もともと日本については、少子高齢化・人口減少という構造的な問題を抱えています。もちろん個別にみれば素晴らしい企業もたくさんありますが、どうしても日本株への投資にはポジティブになれなかったというのも、今回の決断を後押ししました。
もっとも、今回の行動は、リスク回避としての意味合いが強いです。新型コロナウイルスのこれ以上の流行を抑えることができれば、結果的に株価も上昇していくでしょうし、ワクチンが開発され、早期に流行が終結することを、もちろん望んでいます。
新型コロナウイルスが落ち着けば、将来的には買い戻すかもしれませんが、コロナウイルスの影響が読みきれなかった以上、買値より多少高値づかみになってしまっても、それはある意味「保険料」であり、仕方がないと考えます。
ちなみに、私の投資方針はフルインベストメントなので、今回の売却でも、まだ現金比率は5%程度です。売却資金は米国株に投資する予定ですが、こちらも、それなりにポートフォリオの組み替えを検討しています。なるべく早く組み替えたいと思っていますが、税金の関係もあるので、様子を見ながら投資していきたいと思っています💧