個別株投資は万人にはおすすめできない。それでも私が個別株投資をしている理由

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はじめに 〜最近はインデックス投資が主流?〜


(Featured image by:Shutterstock)

ゆーたんです♪

S&P 500や、NASDAQ 100など、幅広い市場の動きを表す指数であるインデックスに投資するインデックス型が占める割合は年々上昇傾向にあります

下記資料によれば、2012年時点でインデックス型の資産残高でみたシェアは22%に過ぎませんでしたが、22年時点でそのシェアは46%にまで上昇しています。

Index-Fund-Share-2022
Investment Company Fact Book 2023

私自身も、インデックス投資が主流になりつつあり、アクティブ投資・個別株投資は以前よりも少数派になってきている印象を受けています。

一応、私が保有している高配当株式ETFであるSPYDはS&P 500 High Yield Indexというインデックスのパフォーマンスに連動しているので、その意味では、個別株投資67%、インデックス投資(SPYD)33%になりますが、SPYDは世間一般的に考えられているインデックス投資のイメージからは遠いかもしれませんね。

もっともここ3年は個別株しか購入しておらず、私自身は最終的に個別株オンリーでポートフォリオを組んでいくつもりです。今日は、なぜ私が個別株投資を選好しているのかについて少し書いてみようと思います。



私が個別株投資を選好している理由

自分好みのポートフォリオを組むことができる

私は当初高配当株式ETFのVYMを軸に投資していました。VYMは投資銘柄が400超と多く、分散に優れていましたが、裏を返せば、どんな銘柄にどれだけ投資しているかを把握することは難しくなります

VYMの中には、配当利回りが十分高いとはいえない株や、個人的には保有したくない株も含まれていました。また私が保有していた当時は金融セクターの割合が20%と高い点も気になっていました。

SPYDもその意味では同じ問題を抱えていますが、SPYDは80銘柄しかないので、どんな銘柄にどれだけ投資しているか、リバランスでどの銘柄が入ってどの銘柄を外れるのかを把握することができます

色々な銘柄が集まって一つのパッケージになっている商品がETFです。確かに、一つのパッケージになっていることで、個別の株の決算をさほど気にすることもなく、投資にかける時間を省力化できる点が大きな魅力です。ただ、私はパッケージの中身を自分で選べないこと、およびパッケージの中身が分かりづらいことにストレスを抱えていました。

セクターや構成銘柄の割合はある程度自分でコントロールしたいし、どんな銘柄にどのくらいの割合で投資しているのか、どのくらいの配当が入ってくるのか、購入した銘柄はどのくらいの利益(損失)が出ているのかを「見える化」できるほうが好み。それなら自分でオリジナルのパッケージを作ってしまおうと考え、最近はもっぱら個別株投資がメインとなっています。

企業のオーナーという実感をもて、企業の成長を応援したいという気持ちが芽生える

一つ具体例を挙げますね。私は個別株でPG(P&G)とPEP(ペプシコ)を保有していますが、これらの個別株を保有する以前は、生活必需品セクターを集めたETFであるVDCに投資していました。

VDCに投資した当時は、生活必需品セクターはPGやPEPなど、欲しい銘柄が多すぎるので、「ETFで一括投資すればいいんじゃない?」と考えていました。もちろんVDCを通じてPGとPEPには投資しているので、個別株でPGとPEPを保有するのと、表面上は何の違いもありません

私がVDCに投資したのは2018年7月で、ちょうどPGの株価が大きく低迷していた時でした。その後、PGは好決算を連発して株価がぐんぐん上昇していったのですが、タバコ株など他の銘柄が低迷していたこともあって、VDCの株価はそれほど大きく上昇しませんでした。

その時に痛感したのは、いくらETFで間接的に保有しているといっても、「個別株で保有するのとは全然違う」ってことです。

VDCが10%超の割合でP&Gに投資しているとはいえども、自分がP&Gの所有者(オーナー)であるという感覚を持つことはできませんでした2019年9月にVDCを売却した時には、既にP&Gはだいぶ高値になっていて、P&Gを買うのはコロナショックの20年3月まで待たねばなりませんでした。

個別株でポートフォリオを組んでも、結局は複数の銘柄で分散することになるので、個別の1銘柄がポートフォリオ全体に及ぼすパフォーマンスは、ETFでポートフォリオを組んだ場合と大差ありません。

それでも、個別株で購入すれば、会社の事業内容にもある程度は詳しくなりますし、決算の動向は嫌でも耳に入ってきます。ETFで保有するより、配当の動向も把握しやすいです。

PEPとPGが私のポートフォリオに占める割合は数%ですが、個別株で保有することで企業の商品をより身近に感じるようになりましたし、企業の成長を応援したいという気持ちも芽生えています。

成功体験をたくさん味わうことができるので、自己肯定感が高まる

インデックス投資では1年で1.5倍、2倍となることはまずありませんが、個別株投資では、1年で株価が1.5倍、2倍となることも珍しくありません。

私自身もAAPL(アップル)やAVGO(ブロードコム)、ABBV(アッヴィ)などで、保有株の株価が2倍になる(ダブルバガー)を経験しています。

もっとも私の場合は、一つの銘柄がポートフォリオの3〜4%を超えないように分散投資を心がけているので、ダブルバガーになったとしても、ポートフォリオ全体からみれば大したことではないのですが…それでも、自分が色々悩んで考えて購入した株が花開いて値上がりする。この成功体験は個別株投資ならではのものと考えていますし、投資家としての私に自信を与えてくれます。

配当金の見通しが把握しやすい

高配当株投資の場合は、高配当株ETFであるVYMやHDV、SPYDに投資する選択肢もありますが、ETFの分配金(配当金)は結構バラツキがあります(特にSPYDはバラツキが大きいです)。個別株投資であれば、配当金は四半期ごとにおおむね決まっているため、配当金の見通しが把握しやすいです。



おわりに 〜個別株投資は労力もかかるが、やりがいもある〜

個別株は一晩にして株価が10%以上下落することもあり、リスク(価格の振れ幅)は大きいです。また購入時より株価が半値になってしまったということも珍しくありません。

私の場合を例に挙げると、コロナショック当時、石油株のSHELやBPの含み損は50%を超えていたと思います。2023年5月現在、産業コングロマリットのMMM(スリーエム)は44%の含み損、配当を考慮しても30%の損失です。

そして、個別株投資をするうえでは、程度の差こそあれ、収益や営業利益率、EPS(1株あたり純利益)などの財務指標を確認したり、ビジネスモデルを把握したりといった銘柄分析が必要です。また、四半期に一度の決算の動向もチェックしなければなりません。これらは労力のかかる作業ともいえ、インデックス投資がお手軽なのは間違いないと思います。

ただ私は、銘柄分析や決算チェックなどの作業をある意味楽しみながら行っています(とはいっても、結構ざっくり管理ですよ〜)。またインデックス投資はお手軽には違いありませんが、配当利回りという点では心もとなく…高配当株ETFに投資すればよいのでしょうが、VYMは配当利回りが物足りなかったり、SPYDは銘柄の質に不満があったりで、結局は個別株で自分の納得いくポートフォリオを組む方向にシフトしていますね

個別株投資はめんどくさいところもたくさんありますが、その分、やりがいもあります。現在は市場平均を絶賛下回っていますが(爆)、高配当株ETFのパフォーマンスは最低でも上回りたいですし、市場平均を上回れるように研鑽を重ねたいですね✨

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