減配発表のVFCを売却〜減配リスクと向き合う〜

ゆーたんです。
残念なお知らせです。

Twitterに書きました通り、50年連続増配を記録していたVFCが減配($0.51→$0.3)を発表しました
(Twitterでは30%と書きましたが、正しくは41%でしたね。失礼いたしました)。

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(Featured image by:Shutterstock)

高配当株投資家にとって、避けては通れない減配リスク。もちろん銘柄によって対処の仕方は異なりますが、いい実例なので、記事にできたらと思います。

目次

なぜVFCを購入したのか

2022年12月の記事に書いてある通り、減配リスクを承知で配当利回り7%に魅力を感じたのがその理由です。

ただ、もともと私はアパレル銘柄への投資には積極的ではありませんでした💧

生活の基礎である「衣」に関わりますが、日本では衣料消費額が減少傾向なこともあって、長期的な成長ストーリーに自信が持てませんでした(ユニクロは特殊ですが…)。そして自分自身があまり衣服を頻繁に買い替える人間ではないことも影響していると思われます笑

そもそもアパレル銘柄は高配当株が少ない印象です。ナイキの配当利回りは1%程度、ファーストリテイリングの配当利回りは0%台であり、成長率は高いですが、配当狙いで手を出す水準ではありません。

VFCもコロナショック前は配当利回り3%を下回っており、しかもPERは18〜20倍程度で取引されていたこともあって、投資対象として意識したことはありませんでした。

そして衣食住の「食」「住」と違い、景気悪化時に「衣」は切り詰められやすいカテゴリーです。その点もアパレル銘柄への投資を後ろ向きにさせていました。

VFCは配当利回りが4%を超えたあたりからウォッチし始めていましたが、上記の理由から、昨年12月にいたるまで新規投資を控えていました。ただ、さすがに配当利回り7%を超えるようになってきて、ここから反発したら儲けものくらいの気持ちでポジションを構築し始めました。



しかし、期待は裏切られた

VFCはコロナショックのときでも配当を増やした実績があります。しかも50年連続増配を達成して配当王となったばかり。連続増配の実績をそうやすやすとは手放さないだろう、意地でも増配してくるだろうと考えていました。

残念ながら、私の目論見は外れ、経営陣はこのタイミングで減配の選択をしました💧

時折、このブログでは触れていますが、配当方針は経営陣がどのくらい将来の業績に自信があるかをはかるものさしであると考えています。50年連続増配の実績を捨ててまで減配したとなると、もしかして経営陣は会社の将来に弱気なのかな…と感じる次第です。

私はバイ&ホールドを信条としています。とはいえ、自分の描いたストーリーが崩れてしまえば、話は別です。

結局、VFCを成行の$27.50で売却しました。減配を嫌った売りで取引最初は前日比で3%超のマイナスとなったため、2%の損失を記録しました。ただポジサイズのわずか0.2%だったのでダメージは軽微でした。

VFCを売却した理由

VFCを売却した理由は以下の通りです。

①現時点で売っても微損で終われる
②アパレル企業への投資はもともと積極的ではなかった
③SPYDの構成銘柄になっており、かりに株価が反発してもそこで恩恵を得られる

①の視点は重要です。減配後も配当利回りは4%台なので、仮に含み損が30%くらいあったら、そのまま持ち続けた選択肢もあったと思います。

たくさんの含み損を抱えてもなお損切りできないのは、株式投資の負けパターンとはよくいわれますが、私の場合はたくさんの銘柄に分散していて、1銘柄の保有比率は最大でも3%程度。無配にならない限りは、配当金が穴埋めしてくれるのでそれほど気にならないです。

一つ例を出すと、保有株ではMMMスリーエム、3M)が33.7%の含み損を抱えています。減配したとしても(無配にならない限りは)保有し続ける予定です。

先日MMMは$0.01の増配を発表しました。これで65年連続の増配になります。PFAS問題や耳栓訴訟を抱えてもなお、増配を選択したのは経営陣の自信のあらわれであると考えています。もちろんさらに事態が悪化すれば、減配を選択する可能性はあるでしょう。それでも私は復活に賭けたいと思います。

②については、先ほど触れました。

③についてですが、ここからVFCが復活したとしても、その場合はSPYDの構成銘柄としてリターン向上に寄与してくれますし、このまま、さらに配当を削減することがあれば、やがてSPYDからも削除されますのでさほど心配はしていません。どっちに転んでもOKですし、仮にここから急反発しても私は後悔しないですね。



おわりに

保有株で大規模な減配・無配転落に直面したのは今回が6回目です。

2020年のコロナショック時の銀行株(WBK、HSBC)にエネルギー株(SHEL、BP)。翌21年の大手通信株AT&Tに次いでになります。

WBK、HSBCは無配転落による売却なので、減配による売却は今回が初めてです。

VFCへの投資は成功とはいえませんでしたが、微損で終われたのは何よりです。十分な安全域を保つこと、買い増しは慎重に行うことで、これからもなるべく含み損を抱えないようにできたらと思っています。

高配当株投資は何かと減配リスクが騒がれますが、インデックスに投資していた場合でも、減配リスクに直面し、実際に減配している株はあるわけで…インデックスの場合、自分ではどうすることもできません。もちろん、高配当はそれだけ減配リスクが高いのですが、適切に対処することでダメージを少なくできると考えています。

偉大な投資家でさえ、失敗することはあります。
一個人の投資家ならなおさらです。
切り替えて前に進むだけですね。

情報開示:この記事は私自身が書いたものであり、私の意見を表しています。私はこの記事から報酬を受け取っておらず、この記事で言及されている会社と直接のビジネス関係はありません。

(Featured image by:Shutterstock)

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