ゆーたん@東大卒のセミリタイア物語♪

米国株(アメリカ株)中心の高配当株投資で経済的自由・セミリタイア(FIRE)を目指す、一人の女性の物語♪

銘柄分析

【V】(Visa)~12年連続増配、キャッシュレス決済をリードする企業!~

投稿日:2019-06-04 更新日:

*更新情報:2019年通期の業績を反映しました♪(10/26)

ゆーたんです♪

キャッシュレス決済をリードし、世界の決済サービス・ネットワークの中心に位置する企業、Visa(ビザ)の銘柄分析です♪

Visaってどんな会社?

Visaビザ、ティッカー:V)は、決済技術(決済サービスや決済ネットワーク)を提供するテクノロジー企業です。日本においても知名度の高い企業であり、東京2020オリンピック・パラリンピックのオフィシャルスポンサーにもなっています。

Visa_image

クレジットカードやデビットカードを数枚保有している方なら、そのうち1枚はVISAを保有しているのではないでしょうか。例えば、自分のカードは「イオンカードだよ」「エポスカードだよ」って場合でもよく見ると、国際ブランド(決済技術を提供する会社を指します)はVISAである場合が多くあると思います。

ちなみに、会社名はVisaと最初のみ大文字表記ですが、国際ブランド名はVISAとすべて大文字表記です。

国際ブランドでトップシェアを誇るVisa

Card_Share_2018

(出典:Nelson reportより作成)

2018年に世界で国際ブランドを通じて決済された約3,690億件のうち、約1,653億件がVisaによるもので、シェア率は44.8%です。

ちなみに2位はUnionPay(ユニオンペイ)で約983億件(シェア率26.7%)、3位はMasterCard(マスターカード)で約902億件(シェア率24.5%)となっています。

UnionPayは中国発祥のブランドで、中国国内のシェアは圧倒的(というかUnionPayしか使えないところが多い)であることから2位となっていますが、そのほかの地域でのシェアは低いので、事実上はVisaとMasterCardの2強です

なお、Amex(アメックス)のシェアは2%程度と意外にも低く、唯一の国産カードブランドであるJCBのシェアはわずか1%程度です💧

国際ブランドによっても収益構造には違いが…

国際ブランドによっても、収益構造には違いがみられます。VisaやMasterCardは自社でカードを発行せず、決済技術のみを提供しています。他方、AmexやJCBは決済技術を提供しつつも、自社でカードも発行し、売上代金の請求・支払いを行うイシュアも兼ねています。

つまり、Visaはみずから売上代金の請求や支払いを行わないので、カード利用に伴う金利収入なども得られませんが、カード利用者が支払いを行わないなどといった貸し倒れリスクを回避できるというメリットがあります。

これこそが、アメックスブランドを発行するアメリカン・エキスプレスが金融セクター扱いで、VisaやMastercardが情報技術セクターたるゆえんですね✨



Visaの業績

※グラフはIRデータより作成。Visaの会計年度は10月~9月です。

収益、営業利益、純利益

V_Revenue_2008-19

収益・営業利益・純利益が右肩上がりとなっている、美しいチャートですね✨

リーマン・ショック時の2008年からみて、収益は3倍以上で、平均すると年率10%を超えるペースで成長し続けています。営業利益率は驚異の60%台をキープしています。

なお、地域別の収益については、まだ最新のデータが揃っていませんが、2019年第3四半期時点では、収益の約45%がアメリカ残り55%が国外となっています。

Visaの部門別収益(2019年)

V_Segment_Revenue_2019※収益には、Visaのサービス利用状況等に応じて、カード発行会社等に支払う報酬(負の値)が含まれますが、ここでは除いています

Visaの事業は、大きく3つの部門に分かれています。

サービスとは、ちょっと解釈が難しいのですが、Visaが提供する決済サービスや決済ネットワークを、顧客が利用する際にサポートするビジネスです。その収益は97億ドルで、前年比では+9%です。

データ処理とは、ざっくばらんにいえば、決済ネットワーク自体の利用料にあたります。私たちが商品をVisaのカードで決済するたびに、お店は手数料をカード発行会社に支払いますが、カード発行会社はそこからさらに、Visaに利用料を支払います。その収益は103億ドル、前年比では+14%です。

国際取り引きとは、例えば、カード保有者が外国でカードを決済すると、為替手数料が上乗せされています。こうした国境を越えた取り引きで得られる収入です。その収益は78億ドル、前年比では+8%となっています。

その他は、Visaブランドの使用に対するライセンス料などが含まれます。収益に占める割合は小さいですが、前年比で+39%と大きく伸びています。

EPS、BPS、ROE、株式数

V_EPS,BPS,ROE_2008-19

EPS、BPSともに業績の伸びを反映して、理想的な右肩上がりのグラフになっています。直近5年のEPS成長率は19%にも達しています。中小企業ならまだしも、収益が2兆円を超える大企業でこれだけのペースでEPSが伸びている企業というのはちょっと異常ですね💧

V_Shares_2008-19

Visaは自社株買いにも熱心です。リーマン・ショック以降で株式数の約4分の1を消却しています。

キャッシュフロー(CF)

V_CF_2008-19

業績の伸びに合わせて、営業CFも右肩上がりです。設備投資にほとんど費用がかかっていないため、ばくだいなフリーCFを生み出していることがわかります。

営業CFマージン(営業CF/収益)も50%超えとなっています。これで人気が出ないほうがおかしいですね。



Visaの株主還元状況(配当・自社株買い)

配当・配当性向・増配率

V_Dividend_2008-19

V_Div_Increase_2010-19

グラフにはありませんが、2020年期に四半期あたり0.25ドルから0.3ドルへの増配を発表しています。Visaは2008年に上場していて、それ以来連続増配となっているので、連続増配年数は12年になりますね✨

増配率もだいたい20%前後をキープしています。2020年期も無事20%の増配となりました♪

自社株買いに重きを置いていることもあって、配当性向は20%前後という低水準で推移しています。配当は伸びているのですが、株価も大きく伸びているので、配当利回りは約0.7%とダウ平均銘柄の中でも最も低くなっています。

自社株買いを含めた株主還元状況

V_Reduction_2008-19

自社株買いも考慮した、株主還元状況が上のグラフです。自社株買いと配当を合わせた総還元性向は年によっては100%を超えており、2019年も90%近い水準です。個人的には配当で還元する企業のほうが好みではありますが、いずれにせよ自社株買いは株主にとっては歓迎すべきことです✨

Visaの株価チャート

S&P 500との比較(2008/3~)

V_Chart_20191012

S&P 500が霞んでしまうほどの上昇率となっていますね。新規上場時からずっとVisa株を保有していれば、株価は10倍以上になった(テンバガー)ということです。

2019年の実績EPSで見たPERは30倍を上回っており、本来なら「割高」というべきところですが、EPSが年20%近いペースで成長しているため、その点を踏まえると、妥当な水準ではないかと思います。今後もこのような高成長が続くという前提ではありますが…



まとめ

プラス要因

世界経済の成長に伴い、消費額の増加、キャッシュレス決済の増加が見込まれる

日本は既に人口減少社会に突入していますが、世界の人口は今後も増加が予測されていて、世界経済も持続的な成長が見込まれています。

経済が成長するということは、人々が豊かになること、すなわち人々の消費額が増えていくことですから、それに伴ってキャッシュレス決済も拡大していき、経済成長の果実をVisaも得られる可能性は高いです。

キャッシュレス決済の割合はそれほど高いとは言えず、成長余地がある

Cashless_vision

(出典:経済産業省

上記のグラフは、各国のキャッシュレス決済比率の状況を示したものです。韓国を除く主要国では、キャッシュレス決済の割合は高い国でも60%程度です。すなわちまだキャッシュレス決済は、成長余地が大きいと考えることもできます。

「ネットワーク外部性」をもつビジネスモデル

これはVisaに限らず、GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)全体に言えることなのですが、「ネットワーク外部性をもつビジネスモデルであることが挙げられます。例えば、スマートフォンのOS(オペレーティング・システム)はAndroidとiOSの2種類ありますが、利用者が増えると、より便利なアプリが開発されたりして、利用者にとって一層便利になります。

このように、利用者数が増えれば増えるほど、製品やサービスの価値が高まることを「ネットワーク外部性」といいます。Visaの例でいいますと、Visaマークのクレジットカードやデビットカードの利用者が増えれば、利用できるお店が増えていき、利用できるお店が増えることでまた利便性が向上していくという具合です。

最近ですと、QRコードのPayPayなんかもそうですね。利用者が増える→決済可能店舗が増えて便利になる→さらに利用者が増えるという、プラスの循環が働くことになります。

クレジットカード業界はVisa、MasterCardの2強で、国内ブランドのJCBは大きく水をあけられています。やはりその原因は「ネットワーク外部性」にあります。諸外国でJCBが使えないのも、そもそも利用者が少ない→決済可能店舗が増えない(需要がない)→利用者も増えないというように、プラスの循環が働かないからです。

このように、「ネットワーク外部性」をもつビジネスモデルでは、必然的に産業は独占・寡占の傾向になります。もっとも、今日ではGAFAへの風当たりが強くなっていますが、「ネットワーク外部性」をもつビジネスモデルを有するMicrosoftやVisaにはあまり矛先は向っていません。その点も好材料です。

マイナス要因

国家による規制への懸念

決済インフラは、見ての通り寡占業界です。高収益であることから、株式市場からの評価は極めて高く、現時点の時価総額は約3,900億ドルとなっています。これは、GAFAやMicrosoft、バークシャー、JPモルガンチェースに次ぐ大きさで、米国内で時価総額第8位の企業です(2019年10月時点)。

今はまだGAFAの影に隠れていますが、時価総額が上がってくれば、否が応でも世間の注目度は高まります。既にGAFAにおいては、独占禁止法の適用や分割を主張する人々も登場してきていますが、近い将来、その矛先がVisaにも向かう可能性は十分に考えられます。

他企業による参入

以前、他企業による参入はあまり気にしなくてよいと書きました。一から決済サービスや決済ネットワークを構築するよりも、既存の決済サービスや決済ネットワークに乗っかったほうが低コストではないかと思ったからです。

しかし、ここに来てやや心配なニュースもありました。以下の記事にあるように、JPモルガン傘下の決済サービス会社Wepay(ウィーペイ)が、JPモルガンに口座を持つ顧客を対象に、追加費用なしでクレジットカードによって支払われた代金を即日入金できるというサービスの拡大を発表したからです。

心なしか、このニュース以降、Visaの株価も冴えない動きが続いています。すぐにこの動き自体がVisaの収益に大きな影響を及ぼすことはないと思いますが、今後も類似のニュースが出るようなことがあれば、そのたびに競争激化を警戒した売りが出てくることが予想されます。

既存の決済手段の破壊

他企業の参入よりは、こちらの可能性のほうが高いでしょうか。例えば、ビットコインやリブラなどの暗号資産(仮想通貨)が決済手段の主流となり、既存の決済手段が使われなくなったとしたら、Visaにとっても大きな打撃になると思います。

もっとも、現在のビットコインは完全に投機の対象とみなされており、決済手段として利用するには、価格変動が安定しないととてもじゃないですが使えません。Facebookが構想していたリブラについても発行延期が決まりました。

仮想通貨がやがて決済手段の主流になるという見方もありますが、個人的には懐疑的です。リブラの例を見てもわかるように、通貨を発行・管理する各国政府・中央銀行は間違いなく規制する側に回るからです。

なぜVisaを購入したのか

Visaはグロース株扱いで、配当利回りも低いです。増配率は高いとはいえ、高配当株投資の趣旨からいえば、明らかに投資対象外となる株です。

それでも私が購入したのは、①決済インフラの大元を抑えており、強固なビジネスモデルを確立していること②自分自身が日常的に使うサービスであること、③情報技術セクターの中で少なからず配当を出しており、将来的には買値で見たときの利回りが高くなることが見込まれること、以上の3点です。

悩んだ末、2019年3月にアメリカ株式市場に投資するVTIを売却したのですが、そうしますとハイテク株のGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)やMicrosoftは一切保有しないことになってしまいます。それはそれで葛藤があったため、最終的には情報技術セクターの中で少なからず配当を出しているAppleとVisaを購入するという選択肢にたどり着きました。

買値からはだいぶ株価が上昇していて、中々手を出しにくいですが、金融危機などで大きく値を下げたタイミングを狙って買い増したいと思います✨

-銘柄分析

Copyright© ゆーたん@東大卒のセミリタイア物語♪ , 2019 All Rights Reserved Powered by STINGER.