ゆーたんです。もう2月も中旬。すっかり暖かくなりましたね。
だいぶ遅くなりましたが、2024年1月の買付・配当金状況のご報告です。
2024年1月の買付状況
1月はADM(アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド)を$68.53で10株買い増しました。
また海外証券口座で保有しているREITでは、ショッピングモールを手がけるSPG(サイモン・プロパティ・グループ)が半年で30%近く上昇したため、利益確定をしています。
かわりに商業用不動産を手がけるO(リアルティ・インカム)、娯楽系不動産を手がけるVICI(VICIプロパティーズ)を買い増し、工業用不動産を手がけるREXR(レックスフォード・インダストリアル・リアルティ)を新規購入しています。
ADMは、人々の生活に欠かせない穀物の流通や加工を手がけることから、意欲的に買い増していたのですが…運悪く購入後に不正会計疑惑で株価が暴落してしまいました💧
栄養部門は収益に占める割合は小さいものの、近年相次いで買収を行うなど、ADMがもっとも強化していた部門でした。その部門での不正会計疑惑。投資家への衝撃も大きかったのだろうと予測しています。
1日で24%も下げたため、バリュエーションはかなり割安となりましたが、不確実性はググっと増し、買い増しづらくなりました。
私個人的には、不正会計問題による業績への影響はそれほど大きくないと予想されること、および穀物メジャーは寡占であり、参入障壁が高いであろうと考えていることから、当面はホールドの構えです。
2024年1月の配当金状況
2024年1月は29銘柄より配当金を受領しました。配当金は税引前で$1,443.88、日本円換算で20.9万円でした。
REITの多くの銘柄は、配当金の支払いサイクルが1,4,7,10月となっています。そのためSPYDなどのETFに投資していたときと比較して、1,4,7,10月の配当金が増えるようになりました。
今日の株式市場ではキャピタル・ゲイン(値上がり益)が主役であり、インカム・ゲイン(配当)は影に追いやられていますが、相場が軟調なときでも入ってくるインカム・ゲインの存在は大きいと考えており、配当金を増やしていく(もちろんトータルリターンも追求していく)という姿勢に変わりはありません✨
2024年2月の投資方針
2024年も情報技術セクターをはじめとするハイテク・グロース株は堅調な一方、バリュー株投資家や高配当株投資家は苦戦を強いられています。セクター別にみると、公益事業・REITが苦しいですね。
私のポートフォリオ(YUHID)も15.7%が情報技術セクターでそれなりにウェイトは割いているのですが…
半導体でも需要減で冴えないTXN(テキサス・インスツルメンツ)、情報技術セクターで数少ない高配当株のCSCO(シスコ・システムズ)なども含まれていますし、いかんせんS&P 500の情報技術セクターが30%近いので、S&P 500にはどうしても劣後してしまいますね💧
情報技術セクターには魅力的な成長見通しをもつ企業が多く、2022年にMSFT(マイクロソフト)やQCOM(クアルコム)、TXNを買い増したように、軟調な場面では意欲的に買い増したい思いはあるのですが…この相場環境では買い増しには躊躇してしまいます。
S&P 500は最高値付近ですが、個別株では52週安値に沈んでいる株がたくさんあります。もちろんこの相場環境で沈んでいる株というのは、「決算がよくなかった」「成長見通しが悪化した」などそれなりの理由があって沈んでいます。成長見通しの改善を期待して、ある程度の低迷は覚悟のうえで拾っていく必要がありますね。
購入候補としては、以下の株を検討しています。
- TD(トロント・ドミニオン銀行)
- PFE(ファイザー)
- MO(アルトリア)
- UPS(ユナイテッド・パーセル・サービス)
- ENB(エンブリッジ)
- NEE(ネクステラ・エナジー)
- APD(エア・プロダクツ&ケミカルズ)
TDの信用格付けはAA-であり、世界中の銀行のなかでも強力なファンダメンタルズを持つ銀行ですが、23年のEPSはマイナス成長、24年のEPS成長もほぼ横ばいが見込まれ、成長率は鈍化傾向がみられます。
ただ、過去5年の増配率は7%と強く、世界恐慌以来、配当を削減していません。過去の実績は未来の成功を保証しないことは重々承知も、配当利回り5%超というのは、貴重な購入機会であると信じています。
PFEはあまりに過小評価されていると考えています。信用格付けはA、新薬開発パイプラインも充実しており、配当利回りは6%超で、これだけファンダメンタルズの強力な企業に投資できる機会は稀だと考えています。
23年にがん治療薬を手がけるシージェンを買収しましたが、新型コロナウイルスのワクチンで得た収益をうまく成長に活用してくれるものと信じています。
MOは買い増し候補には挙げましたが…アメリカ国内でたばこの需要が大幅に減少している点が不安材料です。
10%に迫る配当利回りはもちろん魅力的なのですが、たばこ株のなかでは、私個人としては、ほぼ同じ配当利回りで世界中で事業を展開するBTI(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)を選好します。
ただBTIはイギリス株で源泉徴収がないので、できれば新NISA枠で買い増したいと考えており、そうなるとMO(アルトリア)かなあと…優先度はあまり高くないですが、40ドルを下回ることがあれば少し買うかもしれません。
UPSも新型コロナウイルスの流行による追い風から一転、23年は配達量の現象に見舞われており、苦しいですね。それを象徴するかのように、直近の増配も四半期あたり1セントにとどまりました。配当利回りは4.39%となっています。
宅配サービスは寡占であり、インターネット取引の拡大という世界的なトレンドの恩恵を受けるだろうと考えていますが、労働集約型産業で利益率が高い事業とはいえず、賃金コストの上昇がネックです。
ENBも株価が低迷していますね。それもそのはず、23年の分配可能キャッシュフローはわずか1%の成長にとどまりました。24年も2%前後の成長にとどまる見通しです。
分配可能キャッシュフローは非常に安定している(2020年のコロナショックでも前年比で増加している!)ことから、配当は安全と考えていますし、「ちょっと売られすぎじゃない?」と思うのですが…
もともとこの事業は借金多めのビジネスモデルで、高金利が利払いに悪影響を及ぼすこと、またリスクのより低い債券投資が選好されているのもあるでしょうか。
再生可能エネルギー大手のNEEは長らく高いバリュエーションで取引されてきましたが、高金利による資金調達コストの上昇で、これまでのような設備投資ができなくなることが意識され、株価が大きく下落しています。NEEも、21年末頃の高値から、40%近く下落しており、弱気相場に突入しています💧
高金利が常態化すれば、再生可能エネルギーのビジネスには間違いなく逆風ですが、気候変動への対処という世界的なトレンドの恩恵を享受することは間違いなく、再生可能エネルギーのリーディングカンパニーであるNEEには期待しています。
APDは直近の決算で、中国の製造業での需要減により24年の成長見通しを削減したことを受けて、1日で15%も下げました(しかしADMといい、一晩で10%、20%も株価が減少するのもすっかり見慣れましたね)。また23年の増配がわずか四半期あたり2セントにとどまったことも株主心理を悪化させたでしょうか。
しかしながら、成長見通しは削減されたとはいえ、24年以降も一桁台後半のEPS成長が見込まれており、投資シナリオは崩れていないのかなと…23年の増配率は残念でしたが、EPSが順調に成長すれば増配率もついてくるでしょう。幸い、損益分岐点が低いのでまだそこまでのマイナスにはなっていません。少しずつ買っていってもよいかなと。
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