ゆーたんです。
2024年2月の買付・配当金状況のご報告です。
2024年2月の買付状況
2024年2月も先月に引き続き少しポートフォリオを調整しています。
メインのネット証券口座では、カナダの大手銀行であるTD(トロント・ドミニオン銀行)を$59.35と$60.15で5株ずつ購入しました。また対面証券口座にて、食品大手のNESN(ネスレ)を96.998CHFで20株買い増しています(いずれの口座も税金や手数料を含んだ額です)。
その他、海外証券口座で保有しているREITは、データセンター銘柄のDLR(デジタル・リアルティ・トラスト)、小売用不動産銘柄のFRT(フェデラル・リアルティー・インベストメント・トラスト)のポジションを終了しました。
DLRは28.8%の利益、FRTは7.3%の利益です。REITが全体的に軟調な推移となるなかで、8か月程度の保有期間で十分な利益をあげることができたため、悪くないと考えます。海外証券口座では、売買手数料がかからないので、積極的に利益確定をしていく方針です。
DLRとFRTの売却代金は先月に引き続き、商業用不動産銘柄のO(リアルティ・インカム)、娯楽系不動産銘柄のVICI(VICIプロパティーズ)、工業用不動産銘柄のREXR(レックスフォード・インダストリアル・リアルティ)を買い増したほか、住宅用不動産銘柄のCPT(カムデン・プロパティ・トラスト)を新たに買い増しました。
また事業開発会社(BDC)のMAIN(メイン・キャピタル・ストリート)を新たに購入しています。事業開発会社はARCC(エイリス・キャピタル)、OBDC(オウルロック・キャピタル)に続いて3社目です。
TD(トロント・ドミニオン銀行)は先月の記事で購入候補に挙げた銘柄です。2024年のEPSは前年比でわずかにマイナス成長が見込まれており、成長の鈍化が株価にも反映されているのかな…と思います。それでも、これだけファンダメンタルズの強力な銀行を配当利回り5%水準で買えるのは貴重な機会だと信じています。
NESN(ネスレ)は先月の記事で購入候補にありませんでしたが、株価の値動きが思ったよりも悪かったので買い増しに動きました。安定したビジネスもさることながら(最近はキットカットをよく買っていて、一株主として応援しています)、最強通貨とも称されるスイスフラン建ての資産を持つことを魅力的に感じています。
ただ手数料が高いことと、最低購入額が30万となっており、気軽に買い増しできないのが痛いですね…
なおネスレの業績も停滞しています。2023年は前年と同じEPSで、翌24年のガイダンスを引き下げたことが嫌気されて、決算発表日の株価は4%以上下げました。また配当も3.00CHFで前年と比べてわずか0.05CHF(1.7%)の増加でした。
さらに肥満症治療薬の開発も逆風になっており、予想PERは18倍程度と歴史的な水準(21倍前後)よりも低くなっています。これ以上安値に沈むようなら、夏のボーナス時などにさらに買い増す姿勢です。肥満症治療薬の影響で、食品会社最強のネスレ社のビジネスが崩壊する事態になれば、諦めもつきます。
2024年2月の配当金状況
2024年2月は16銘柄より配当金を受領しました。配当金は税引前で$1,130.32、日本円換算で16.7万円でした。
2月期は配当金を支払う銘柄が少ないのですが、ABBVやPG、BTIなど、該当する銘柄が私のポートフォリオで多めに保有している銘柄ばかりなので、それなりの規模になってきています。
2024年3月の投資方針
2024年は半導体銘柄のNVDA(エヌビディア)の値上がりが凄まじく、2024年もハイテクの年だと思われがちですが、セクターごとにみると、3/19時点で年初来で一番値上がりしているセクターは、エネルギー(+10.4%)、ついでコミュニケーション・サービス(+10.2%)となっています。
マグニフィセント7でも、勝ち組のNVDAとMETA(メタ)に対し、AAPL(アップル)やTSLA(テスラ)のパフォーマンスは冴えません。セクターの中でも強弱があり、銘柄の選別が進んでいる印象です。
それはさておき、2024年3月の購入候補としては、以下の株を検討しています。
- PFE(ファイザー)
- NEE(ネクステラ・エナジー)
- APD(エア・プロダクツ&ケミカルズ)
- BCE
4銘柄あげましたが、最も優先度高いのはNEE(ネクステラ・エナジー)です。
先日のMMM(スリーエム)損切りの記事で書いたように、MMMを売却した資金の一部を使ってNEEを購入していますが、まだまだポートフォリオに占める割合は低く、ポートフォリオの1%くらいまではポジションを引き上げたいです。別の銘柄を売却して資金を割り当てることも検討しています。
PFEは引き続き割安と考えていますが、ポジションに占める割合が1.5%とそれなりゆえ、優先度はやや低めです。APDも決算ミスで下がっていましたが、安値からは少し反発しています。
カナダの通信大手BCEは最近株価が酷く下落しており、配当利回りは8.57%と極めて高水準です。
もちろん理由もなく株価が下がっていることはありえず、減配リスクは意識されています。
2023年第4四半期の決算は微妙で、2023年通年のフリーキャッシュフロー31.4億ドルに対し、配当金支払額は34.9億ドルでした。すなわち、フリーキャッシュフロー以上の金額を配当金として支払っていることになります。もちろんこれは持続可能ではありません。
2024年は前年比3%の増配となっていますが、BCEは2024年のフリーキャッシュフローが前年比-11〜-3%の減少となる見込みと警告しています。従業員削減による退職金支出の影響もあるとのことで、2024年のフリーキャッシュフローで配当が賄えないことはほぼ確実で、配当削減のリスクは上昇しています。
なお、BCEは2008年に株式の非公開化の打診を受け、その約束として配当を一時停止していますが、非公開化の取引が崩壊したことで配当を同年に再開、それ以降は連続増配となっています。
配当削減のリスクは上昇していますが、私個人の考えとしては、既に株式は配当削減のリスクを織り込んだ水準まで売られているとみており、5G関連の支出も一通り落ち着き、設備投資を抑えることができれば、株価は反発するのではと期待しています。経営陣も今後の見通しに自信があるからこそ、配当を3%増やしたのだと思いたいですね。
ただし、目論見が外れて減配したら、含み損を抱えても売る予定です。AT&Tは投資判断のミスが減配につながりましたが、BCEも減配を選択するとなれば、毎年発生する設備投資や規制の問題、金利上昇などを背景に、電気通信業界への投資自体がリスクが大きいと判断、電気通信株から撤退することも視野にいれるかもしれません。
おわりに
S&P 500は年初来+8.92%と好調ですが、実は高配当株式ETFのVYMも値動きはそこまで悪くなく年初来+6.02%です(3/19現在)。
他方、高配当株ETFのSCHDは年初来+3.86%、My ポートフォリオ(YUHID)は年初来+3.43%、SPYDにいたっては年初来+1.44%と低調です。
2〜3月のMy ポートフォリオは、毎日のようにVYMに少しずつ劣後している動きとなっています。確かに不動産セクターが弱かったり、個別株では不正会計問題があったADMなどの銘柄も抱えていたりはしましたが、なぜここまで差が開いてしまったのか、「う〜ん」といった感じです。
一つ挙げるとすれば、VYMの構成銘柄で大きな割合を占めるJPM(JPモルガン・チェース)が年初来で13%値上がりしていることが影響しているでしょうか。
VYMは高配当株を集めたETFではありますが、金融(22%)やエネルギー(10%)の比率が比較的高く、ディフェンシブ(生活必需品・ヘルスケア・公益事業)は32%です。
私のポートフォリオは公益事業が少ないのですが、ディフェンシブは39%で、金融やエネルギーがVYMよりも少なめです。
2024年の金融やエネルギーが比較的強いこともあって、上げ相場ではなかなか苦しいのですが、下げ相場ではきっと低迷している製薬のPFE(ファイザー)やBMY(ブリストル・マイヤーズ・スクイブ)、通信のVZ(ベライゾン)、食品のPEP(ペプシコ)などディフェンシブ株が輝いてくれると信じて、コツコツ積み重ねていきたいと考えています。
情報開示:この記事は私自身が書いたものであり、私の意見を表しています。私はこの記事から報酬を受け取っておらず、この記事で言及されている会社と直接のビジネス関係はありません。