ゆーたんです♪
株式市場の上げ下げを読んで、株式を売買し、現金比率を柔軟に変動させる方法もありますが、株式市場の上げ下げを読みきることは困難です。
だからこそ、毎月定期的に株式を買い付けて、投資を継続していくことが重要なのですが、特に高配当株投資家さんにとっては、何に投資すれば良いのか、悩みのタネではないでしょうか。
個別株投資は、銘柄選択に失敗すると、最悪価値が0になってしまうこともあります。その意味では、高配当株ETFの定期買付がおすすめではありますが、どのETFを選択するかは悩ましいです。今日はその件について書きますね♪
高配当株ETFで選ぶなら?
(Featured image by:Shutterstock)
高配当株ETFの代表格で、日系証券会社で購入できるVYM、SPYD、HDVから比較してみたいと思います(いずれも紹介記事を書いているので、そちらも合わせてご参照いただけたらと思います)。
先に結論からお話しすると、定期買付であれば、VYMが一番おすすめです✨
VYMがおすすめな理由
①バランスの取れた銘柄構成
VYMには、連続増配50年以上のPG(P&G)、JNJ(ジョンソン・エンド・ジョンソン)、KO(コカ・コーラ)、PEP(ペプシコ)など、アメリカの実績ある優良銘柄がもれなく含まれています。
セクター別の保有比率も、S&P 500と比較すると、どうしても情報技術セクターの割合が小さくなってしまうとはいえ、SPYDやHDVと比較すると、バランスが取れていると思います。
②ボラティリティ(変動幅)が低め
市場平均と比較して、どのくらい株価が変動するかを示す指標として、ベータ値があります。1以上だと市場平均よりもボラティリティが大きく、1以下だとボラティリティが小さいということです。
VYMのベータ値は0.9(直近5年)となっていて、市場平均よりもボラティリティが小さいです。下のチャートからもわかるように、2020年のコロナショックでは三つのETFの中で一番下落幅が小さかったです。
SPYDの定期買付はどうなの?
ホルダーの私が言うのも何ですが、SPYDは定期買付というよりも、できるだけ安値で引きつけて買いたいところです。というのも、SPYDは、構成銘柄が頻繁に変わる、いわばカメレオンのように変幻自在だからです。
2022年3月の構成銘柄はエネルギーの高さが目立ちますが、意外にも公益・生活必需品・ヘルスケアなど、ディフェンシブ株の割合も高いです。なので、2022年前半の相場環境のように、景気後退が懸念される場面でも、原油価格が大きく下落しない限りは、底堅い値動きをみせると考えられます。
しかし、リバランスのたびに構成割合が変わるので、将来的には金融や一般消費財など、景気敏感株の割合が増えることも考えられます。
そうなると、コロナショックのような急落も頭をよぎります。(コロナショック時のSPYDの急落は、もちろんエネルギーセクターにも原因がありますが、一般消費財セクターの比率の高さが仇となりました)
2022年4月現在のSPYDの株価は、最高値圏にあります。現在の構成銘柄だけで判断すれば、買っても全然いいかなと思いますが、将来的に構成銘柄が組み替わることを考えると、ここから買いを入れるのは怖いですね。
先ほどVYMのベータ値が0.9と紹介しましたが、SPYDのベータ値は1.13(直近5年)とボラティリティがやや高めです。定期買付をするなら、52週高値から10%下がった調整局面を狙いたいところです。
HDVの定期買付はどうなの?
VYMよりも配当利回りが高い傾向にあるので、より高い配当利回りを追求するなら、定期買付の選択肢としてはありだと考えています。
コロナショック時の下げ幅はVYMとほぼ変わらず、ベータ値も0.91(直近5年)と差がありません。ただ、HDVの記事でも書いたように、設定来の配当込みトータルリターンはVYMに劣後していること、経費率も年率0.08%とVYMの年率0.06%と比較してわずかに高いことがネックになりそうです。
目標配当利回りを何%に設定するかで選択肢は変わる
当たり前の話ではありますが、目標配当利回りを何%に設定するかで選択肢も変わります。
目標の配当利回りが2.5%程度でよければ、VYMの定期買付だけでも全く問題ないと思います。3%程度となると、VYMでは厳しく、HDVの定期買付を検討する必要がありそうです。
これ以上の水準となると、高配当株ETFだけでは厳しく、個別株を組み合わせたポートフォリオが現実的でしょうか(SPYD100%なら、配当利回り3.5〜4%は無理なく狙えますが、ボラティリティが大きいこともあり、正直おすすめはできないです💧)
あとがき
コロナショック以降、株価が急回復したこともあって、配当利回りは全体的に低下気味です。それに景気後退懸念の高まりや円安の進行もあって、米国株は買いにくいとお感じになられる方もいるかもしれません。
ただ、景気後退もいつ来るのか、景気後退が来たとして、現時点の株価からどれくらいの下げ幅になるかは、なかなか見通しにくいです。円安についても、確かに直近のドル円相場はややスピード違反の感は否めませんが、だからといって円高に振れるかはわかりません。それに為替相場というのは、しばしばいき過ぎた動きをするものであり、(できれば起こらないことを願っていますが)1ドル=135円くらいまでは覚悟しています。
株価が戻したり、今以上に円安が進んだりして、さらに米国株が買いにくい状況になるかもしれません。だからこそ、定期買付を続けていきたいですね✨