【SCHD】~高い配当利回りと高い増配率を両立したスーパースター。だけれど…〜

【更新情報】(2023/3/30)
銘柄の選定ルールなど、全体的に記述を見直し。基本情報のデータを更新しました。

ゆーたんです♪

高配当ETFの一つ、SCHD(Schwab U.S. Dividend Equity ETF)について分析します♪

目次

SCHDってどんなETF?

SCHD少なくとも10年連続で配当金を支払っていて、時価総額や取引量が一定規模以上の米国株のうち、配当利回りが高めでファンダメンタルズ上位100社を投資対象とするETFです。Dow Jones U.S. Dividend 100 Indexをベンチマークにしています。

ファンダメンタルズとは、一般に企業の業績・財務状況を指しますが、ここでは、キャッシュフロー・総負債比率ROE株主資本利益率)、配当利回り過去5年間の配当成長率、以上四つの指標で測定しています。*

*この四つの指標に優劣はなく、総合順位で上位100位までの銘柄が選定されますが、配当利回りに関しては、「少なくとも10年連続で配当金を支払っていて、時価総額や取引量が一定規模以上の米国株」のうち、上位50%までが対象なので、低配当利回りの銘柄は選択されないようになっています。また、年1回のリバランスの際にはバッファールールが適用され、上位200社までに入っている限りは構成銘柄に残ります。

SCHDの基本情報

銘柄数 ※2023年3月29日107
純資産額 ※2023年2月28日468億ドル(約6.38兆円)
PER(株価収益率)※2023年2月末14.4倍
配当金(分配金)※2022年実績2.562ドル
配当利回り(直近12か月実績ベース)3.66%
増配率(5年平均、2018〜22)15.5%
増配率(10年平均、2013〜22)12.3%
トータルリターン(5年)※2022年末11.7% (S&P 500:9.4%)
トータルリターン(10年)※2022年末13.7% (S&P 500:12.6%)
経費率0.06%
設定日2011/10/20
※出典:Charles Schwab HPより。一部は独自で算出。

このETFを提供しているのは、米Charles Schwab(チャールズ・シュワプ)社で、3,380万もの証券口座、170万の銀行口座を有する、大手証券会社・銀行です。7兆ドルを超える顧客資産を預かっています。

銘柄数はインデックスの仕様上、高配当株式ETFのVYMよりは少ないものの、HDVSPYDよりは多くなっています。純資産額も400億ドルを超えていて、高配当株式ETFとしてはVYMに次ぐ規模となっています。

配当利回りは、2023年3月29日現在の株価で比較すると、SCHD:3.66%、VYM:3.18%と、SCHDが優れています。

そして、経費率は0.06%であり、VYMと全く同じです。配当利回りや経費率がVYMとほぼ同じであることから、VYMの大きなライバルともいうべき存在ですね。

日本の証券会社では買えないSCHD

しかし、このETFには大きな問題点もあります。米国株大手3社(SBI証券・楽天証券・マネックス証券)で取り扱っていないことです。もっというと、提供会社が日本の金融庁に届出をしていない関係もあり、日本の証券会社では原則として取り扱いがありません

2023年3月現在で、どうしてもSCHDを購入したい場合、海外の証券会社(Firstrade etc…)で口座開設を行って、外貨送金を行って購入するなど、特殊な手続きが必要になります。もちろん一般口座での取引となるため、税金の計算をすべて自分でしなければならず、確定申告も非常に手間のかかる作業になります。

こうした事情もあり、日本の投資家には極めてハードルの高いETFとなっています💧

SCHDの構成上位銘柄

1ABBVIE INCABBV、アッヴィ)ヘルスケア4.3%
2PEPSICO INCPEP、ペプシコ)生活必需品4.2%
3CISCO SYSTEMS INCCSCO、シスコシステムズ)情報技術4.2%
4COCA-COLAKO、コカ・コーラ)生活必需品4.2%
5UNITED PARCEL SERVICE CL B(UPS、ユナイテッド・パーセル・サービス)資本財4.2%
6TEXAS INSTRUMENT INC(TXN、テキサス・インスツルメンツ)情報技術4.1%
7VERIZON COMMUNICATIONS INCVZ、ベライゾン・コミュニケーションズ)通信サービス4.1%
8AMGEN INC(AMGN、アムジェン)一般消費財4.1%
9PFIZER INC(PFE、ファイザー)ヘルスケア4.0%
10BROADCOM INCAVGO、ブロードコム)情報技術4.0%
※2023年3月29日現在(出典:Charles Schwab HPより作成)

米国を代表する「超優良銘柄」のオンパレードですね。

表にはありませんが、11〜13位のCVX(シェブロン)、MRK(メルク)、HD(ホームデポ)も構成割合は3.9〜4.0%程度となっています。構成割合が3%を超えているLMT(ロッキード・マーティン)やBLK(ブラックロック)まで含めると、上位15銘柄で構成割合の60%近くを占めている状況で、他の高配当株ETFと比べても少数精鋭となっています。

銘柄が選別されていることもあって、VYMの構成銘柄上位であるJPモルガン・チェース(JPM)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、P&G(PG)、エクソンモービル(XOM)が含まれていないなど、構成上位銘柄は結構異なります。

また配当利回りの高さは要素の一つではありますが、配当成長率の高さも要素として考慮されているため、例えば、高配当利回りの代表格である、通信大手のAT&TやITサービス大手のIBMもSCHDには組み込まれていません。

構成銘柄は時価総額で重みを付けていますが、1銘柄の上限を4.0%としているため、超えている分は四半期ごとに調整が入ります。また毎日、銘柄の重み付けチェックが行われており、4.7%を超えている銘柄の合計割合が22%を超えている場合に調整が入ります。特定の1銘柄の影響力が大きくなりすぎないように工夫されています。

配当株投資で怖いのが減配リスクですが、大幅な減配や減益となった場合でも、指数運営会社(S&P Global)の判断のもと、四半期ごとのリバランスで削除されるようになっています。その点は安心ですね。



SCHDのセクター比率

※2023年3月29日現在(出典:Charles Schwab HPより作成)

資本財セクターがやや多くなっていますが、全体的にはバランスの取れたセクター構成となっているかと思います。

高配当株があまり多くない情報技術セクターの割合は10%超でVYMよりも多く組み込まれている反面、高配当株が多い公益セクターはほとんど入っていません。配当利回りだけではなく、ROE(株主資本利益率)や配当成長率でスクリーニングされているからですね。

なお、セクターについても、一つのセクターだけで、保有割合が25%を超えないように制限がかかっており、過度に偏らないよう配慮されています。

SCHDの配当金(分配金)推移

設定されたのが2011年なので、リーマン・ショック後のデータにはなるのですが、素晴らしい増配率ですね。

5年平均増配率(2018〜22)は+15.5%、10年平均増配率(2013〜22)は+12.3%となっていて、過去4年の増配率は10%を超えています。コロナショックの2020年も何事もなかったかのように増配している点はポイント高いです✨

他の高配当株式ETFと同様、年4回の配当で、配当月は3,6,9,12月の中旬~下旬になります。

SCHDのトータルリターン(2011/10~)

VS S&P 500(SPY)

2018〜2021年ごろのグロース株(成長株)優位の相場では、少しリターンは劣後していましたが、2022年のバリュー株優位の相場で再びS&P 500のリターンを上回ってきました。23年は高配当株が軒並み軟調のため、差が詰まっていますが、かろうじてS&P 500のリターンを上回っています。

この数字だけ見ると、「S&P 500と変わらないじゃん💧」と思うかもしれませんが、2010年代はグロース株優位で高配当株のリターンはS&P 500に大きく遅れをとっていました。そう考えると、SCHDは大変健闘しているといえるのではないでしょうか。



SCHDのまとめ

配当利回りの高さだけでなく、キャッシュフロー・総負債比率、ROE(株主資本利益率)、過去5年間の配当成長率といったファンダメンタルズを考慮して銘柄を選別しているETF

  • 配当利回りは3%台中盤とVYMより高く、増配率も過去5年・10年平均は2桁
  • 2010年代のグロース株優位の環境下でも、過去5年、10年のトータルリターンはS&P 500を上回る
  • 経費率は0.06%でVYMと同等。
  • 日本の証券会社では購入不可で、海外の証券会社経由で購入する必要がある。日本の投資家にはハードルが高い。

VYMもSCHDもインデックス(指数)に則った運用という意味では同じですが、VYMは銘柄が400超で私たちがイメージするインデックス投資に近いものになっているのに対し、SCHDは銘柄が100程度と少なく、ファンダメンタルズに沿ってスクリーニングをしているため、銘柄自体は指標に沿って機械的に組み込まれるとはいえ、アクティブ色の濃いETFといえます。

SCHDの今までのリターンは素晴らしいものになっていますが、その背景には、ファンダメンタルズ、銘柄の「品質」に沿ってスクリーニングされていることがあると考えられます。

私もSCHDについては、日本の証券会社で買えないETFなので、あまりウォッチしてこなかったのですが、改めて調べてみると「SCHDは高配当株投資のスーパースター。高配当株投資は、SCHDひとつでもいいな」と思えるくらいのETFでした。

早く日本の証券会社でSCHDを買える日が来ることを心待ちにしています✨

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次