ゆーたんです。
6月10日に発表された5月の消費者物価指数は、前月比+1.0%、前年同月比+8.6%とインフレが再加速していることが示されました。これだけのインフレになるのは40年ぶりです。これを受けて、米国株は大きく下落しました。
14日時点でS&P 500は年初来から21.6%下落して5日続落、弱気相場入りしています。インフレが止まる気配はなく、株価の底は見えない。どうしても不安になってしまいますよね。
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投資を続けていくことは簡単ではないのだと改めて思い知らされます。そんな中でも、ブレない心を持つためにはどうすればよいか。今日はその件で記事を書こうと思います。
自身の投資シナリオを信じ切れるか
私は米国株を主軸にフルインベストメントで投資しています。その前提は下記です。
- 米国は先進国で人口増加が予測される国
- 英語という世界で最もメジャーな言語
- 長期的に円の価値が下がるリスクへの対処
私はイギリス株やカナダ株、インド株にも16%程度投資していますが、「人口増加が期待できる国」「公用語・準公用語が英語」という点は共通しています。
人口動態は精度のかなり高い予測が可能です。人口が増えれば、国内需要も拡大していくので、その国の企業も成長していく可能性が高いと判断しています。そして、英語圏の国家はそれだけ話者も多く、世界中から優秀な人材が集います。
もちろん絶対ではありませんが、「確率の高いほうに賭ける」ということですね。
そのため、仮に1年後、3年後のリターンが日本株を下回ったからといって、米国株🇺🇸の保有を減らすことはありません。20〜30年のリターンでみれば、米国株がやはり強いはずだと信じています。
ただ相場に絶対はありませんから、20〜30年後でみたときに、実は日本株に投資したほうがリターンがよかったということもあるかもしれません。
その場合は自分の判断ミスで日本の潜在力を過小評価していたことを反省したいと思います(他方、日本の将来のことを思えば、そうなってほしいという期待がないわけでもありません。複雑な感情ですけどね)。
投資をいつまで続けていくのかを意識する
私は投資スパンとして2050〜60年頃の世界までを見据えています。
2050〜60年頃の世界を予測することは困難ですが、ぼんやりとしたイメージは持っています。
- 世界人口の伸びペースは鈍化も、大きく減るまではいかなさそう。アメリカもかろうじで人口増加を維持できるのではないか。
- 高齢化に伴い、ヘルスケア産業は発展を続けるのではないか
- 石油の需要は減少していくと思われるが、天然ガスの需要は根強く残るのではないか
私がヘルスケアセクターにやや厚めに資金を配分しているのも上記の理由があってのことです(もちろん理想はセクターETFのVHTなのですが…配当利回りが低いんですよね💧)。
また、エネルギーセクターをここまでホールドし続けているのも上記の理由からです(2020年当時は高配当を意識するあまり、エネルギー比率を高めていたとはいえ、XOM売ったのは失敗でした💧)。
私がぼんやりとイメージしている2050〜60年の世界像。この世界像が崩れるときはもちろん投資方針を考え直さなければならないのですが、それは少なくとも1〜2年スパンで起こるものではないでしょう。
投資スパンを意識して、自分自身の投資シナリオが大きく崩れない限り、日々の値動きなんてどうでも良くなります。逆にこの長期の投資シナリオを信じきれていなければ、日々の値動きに左右され、消耗してしまいます。
幸いにして、私は20〜30年の投資期間を想定しているため、アメリカの景気動向についてはあまり関心がありません。もちろん、投資期間はそれぞれによって異なりますので、私が50〜60代であまり長い投資期間を取れない場合はまた話が変わってきます(一部を現金化するという選択肢もありえると思います)。
弱気相場も高インフレも「永遠」ではない
1930年代の世界大恐慌やリーマン・ショックの陰に隠れがちですが、1965〜82年頃の米国株はほとんど横ばいで推移していました。
1970年代はアメリカが高インフレに苦しんだ時期で、1973年を最後に82年の9年間、ダウ平均が高値を更新することはありませんでした。
リーマンショックのときは株価が高値更新するのに5年あまりかかりました。もしかしたら2022年の高値を再び超えるようになるには、しばらく時間が必要かもしれません。
それでも私は歩みを止めることはありません。この弱気相場も高インフレも「永遠」に続くことはないからです。2020年にあれほど世間を騒がせた新型コロナウイルス🦠の感染拡大も現在は落ち着きを取り戻しつつあります。やがてインフレも収まり、株価も反転に向かうものと信じています✨
あとがき
S&P 500は年初来21.6%も下げていますが、円もドルに対して年初来で17.6%減価しています。円ベースのS&P 500は7〜8%程度しか下がっていないので、日本人投資家にとっては、そこまで割安感があるわけではありません🥲
アメリカ経済がこれだけインフレしたのは、1970〜80年頃にまで遡ります。このときのアメリカは2桁上昇の高インフレに見舞われ、政策金利は一時20%までになりました。
もしインフレが止まらず、政策金利が2桁%となれば、それこそ1ドル=150円、もしくはそれ以上の円安になるでしょう。他方、ある程度利上げしたところで景気後退が鮮明となり、利下げで金融緩和となれば、株価は反転するでしょうが、円安の巻き戻しも少なからず起こるでしょう。
結局のところ、日本人投資家にとっては、高インフレで金利引き上げが続けば、株価は下がるけれど、円安でありがたみが薄れ、利下げに転換すれば、株価は上がるが、円高への巻き戻しが起こると想定されるので、そこまで劇的には変わらないかもしれませんね(・・;)
いずれにせよ、日本円は金融緩和、ドルは金融引き締めで円安傾向は当面変わらないと予想されます。今後も即ドル転→米国株買付の方針に変わりはありません✨