消費者目線と投資家目線で見方は変わる~PayPay・ヤフーカードの改悪から考える~

ゆーたんです♪

ソフトバンク・ヤフー経済圏に属している私にとって、衝撃的なニュースが飛び込んできました💦

2020年2月より、ヤフーカードにおいて、PayPay決済・PayPay残高チャージに利用した分のクレジットポイント(1%)が廃止になるということです。

それまでは、ヤフーカードでPayPay残高にチャージして、支払いはPayPay残高で行うことで、ヤフーカードのクレジットポイント分の1%に加えて、PayPay残高での支払いでもらえるPayPayボーナスが1.5%付与されていたので、合計還元率は2.5%となり、ポイントを二重取りすることができました。

しかし、2020年2月以降は、ポイントの二重取りができず、基本的な還元率は1.5%にとどまることになります。

PayPayの改悪は10月にもあったばかり(後述します)で、消費者目線で見ると「また改悪!?」と思わずにはいられないのですが、投資家目線で見ると、また違った見方が見えてくるように思います。今日はこの件について書きますね♪

目次

PayPayの今までの歴史を振り返ってみる


(Featured image by:Shutterstock)

今やQRコード決済のスタンダードになりつつあるPayPayですが、誕生したのは2018年10月5日ですから、まだ実は1年少ししかたっていません。

私の第一印象は、「PayPayって(笑)、PayPal(ペイパル)と紛らわしくない?」というものでした。

しかし、12月には空前絶後の「100億円あげちゃうキャンペーン」が始まります。ちょうど私がまだブログをはじめたての頃で、こんな記事を書いてます。

このキャンペーンは「20%還元」という還元率の高さもさることながら、還元上限額が5万円/月、40回に1回の確率(yahooプレミアム会員だと2倍、ソフトバンクユーザーは4倍の確率でした)で当選すれば最大10万円還元という大盤振る舞いで、わずか10日間で終了しています。

そして、2月中旬からは、同じく「20%還元」でありながら、還元上限額は1,000円/1回と大幅に上限額が引き下げられるかたちで、「第2弾100億円キャンペーン」が実施されました。

第2弾は第1弾と比較するとインパクトに欠けましたが、その分、コンビニでお昼ごはんを買うとき(特に出張中)などで、大変に重宝しました(「やたら当たるくじ」は、私はほとんど当たりませんでしたが…苦笑)。

通算のデータを見てみたら、私がPayPayで支払った総額は9万円ほどでしたが、PayPay残高獲得総額は約20%の1.8万円となっています。PayPayによる支出削減効果の大きさを実感させられます。



もっとも、当時、PayPayの基本的な還元率は0.5%(ヤフーカード経由で1.5%)ということもあり、あまり魅力的な決済方法とはいえない状況でした。競合のLINE Pay、楽天ペイなどが大規模な還元策を打ち出していたこともあり、「第2弾100億円キャンペーン」終了後は、還元率の低下によるユーザー離れが懸念されていました💦

そうしたなかで、PayPayは、2019年5月から、基本的還元率を0.5%から3%に引き上げて6倍にすることを発表し、キャンペーン終了後も「PayPayを使い続けるとお得になる」という状況を作り出しました。

また、それと同時に加盟店の急開拓も進めていて、「クレジットカードNGでも、PayPayは利用O.K」なんてというお店も見かけるようになりました。そうした取り組みもあって、「2019年7月 QRコード決済利用動向調査」では、競合のLINE Pay、楽天ペイをおさえ、最も利用されているQRコードサービスに選ばれました✨

QRコード決済として立場を固めつつあったPayPayは、それ以降、キャンペーンを打ちつつも、徐々に還元率を引き下げる方向に舵を切ることになります。

その格好の機会が、2019年10月1日の消費増税のタイミングでした。PayPayは「キャッシュレス・消費者還元事業」に関連した「まちかどペイペイ」などの新キャンペーンを開始することをうたっています。

ポスターだけを見ると、「10%還元」というインパクトに目がいきがちですが、そもそもこれは消費者還元事業による還元率(5%)と、PayPay残高支払いの還元率(1.5%)を含んだ数値であり、PayPay側の還元率は3.5%にすぎません(しかも、2%還元のフランチャイズチェーンは対象外)。

しかも、その影に隠れる形で、PayPayの基本的な還元率が3%→1.5%に半減しています(ヤフーカードを除くクレジットカードについては0.5%→0%)(´・ω・`)

還元率の低下をストレートに伝えてしまえば、ユーザーが離れてしまうというのはあるかと思いますが、これだけインターネットが広がっていて、個人でも自由に発信できる今日において、誤解を招くような広告をすることはかえって逆効果を招くように思います💦

消費者目線と投資家目線で見方は変わる

私は、手間・面倒にならない範囲で、その都度、お得なキャッシュレス決済方法を選択し、決済しています。今回の改悪で、決済手段としてのPayPayの魅力はだいぶ薄れたといわざるを得ません。「正直もう無理してPayPayを使わなくてもいいかな…?」というふうに思い始めています。

もっとも、投資家の目線でいうと、また違った見方もできます。その都度、お得なキャッシュレス決済方法を使い分けるという消費者もいるかと思いますが、全体からすれば少数派だと思います(結構コンビニでも現金払いの人を見かけます)。

今回のヤフーカードの改悪で離れるユーザーというのは、そこまで多くないような気がしていて(PayPayよりお得な支払方法もないわけではないが、手間がかかるうえにそこまで大きな差にならない)、既にPayPayでの支払いが習慣化している人は、今後もPayPayを使い続けるのではないでしょうか。



あとがき

今回の施策でPayPayの還元率は1.5%にまで下がりますが、クレジットカードとの比較でいえば、依然として高水準の還元率です。

もっとも、還元率の低下は、やむを得ないかと思います。ユーザーが少ないうちは、集客のために、身の丈以上の高還元率を打ち出しても、少ない支出で済みますが、ユーザーが増えているのに、高還元率を続けていたら支出が多すぎて持続不可能になってしまうからです💦

PayPayの代替決済手段ですが、個人的には、Suicaが使えるところはSuica(ビックカメラSuicaカード紐づけで還元率1.5%)、Suicaが使えないところは楽天カードで支払っています(還元率1.0%)。

還元率も大切ですが、個人的には「ポイントの使いやすさ」も大切だと思っています。楽天カードは、ポイントでカード代金を支払えるところ、ビックカメラSuicaは、貯めたポイントでSuicaチャージができる(しかも電車・バスで日常的に使う)という点が大きいです。

PayPayを運営するPayPay株式会社も、ヤフーカードを運営しているワイジェイカード株式会社も、その元をたどればソフトバンク株式会社にたどり着きます。

消費者目線では「もういいかな…」とも思いますが、その戦略はさすがというべきで、投資家目線で見ると、ソフトバンク・ヤフー連合は、安心して投資できる企業なのかもしれません。ソフトバンク(9434)を買うかどうするか、本当に悩みますね…(笑)

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