ゆーたんです♪
今月は既に、投資会社エイリス・キャピタル(Ares Capital、ティッカー:ARCC)を9万円程度買い増しています。

9月、10月はダウ平均株価やS&P 500などの株式指数が高値圏にあったため、買い付け金額はやや抑え気味でした。しかし、11月に入っても、相場は調整するどころか、むしろ最高値を更新してさらに上値を追う動き(直近ではやや下がっていますが)を見せており、なかなか手が出せずにいるのが現状です💧
もっとも、私の投資手法はフルインベストメントで現金を極力保有しないスタイルです。毎月の投資額は流動的ですが、現金比率が増えすぎないよう、「月10万円以上は投資する」というルールを設けています。
本来であれば高配当株式ETFを買い増したいところですが、VYM・SPYDともに高値圏にあり、買い増しにはどうしても躊躇してしまいます。悩んだあげく、エクソンモービル(Exxon Mobil、ティッカー:XOM)を買い増すことにしました✨
エクソンモービルの購入時データ
株価 | 69.10ドル |
配当利回り | 5.04% |
購入時PER(直近12か月実績EPSで計算) | 20.1倍 |
※2019/11/20時点
第3四半期決算ハイライト
エクソンモービルについては銘柄分析も書いています。今までの業績や配当、株価などはこちらをご覧ください♪

(第3四半期までの累計) | 2019 | 2018 | 前年比 |
収益 | $1977.7億 | $2183.1億 | -9.4% |
純利益 | $86.5億 | $148.4億 | -41.7% |
EPS | $2.03 | $3.47 | -41.5% |
石油・天然ガス事業を営む企業の収益は、原油や天然ガスの価格に大きく左右されるので、EPSも振れ幅が大きいです。
単年度ベースで比較してもしょうがない面はありますが、原油価格が50ドル台で推移する中、事業環境が思わしくないことがわかりますね💦
部門別純利益
(第3四半期までの累計) | 2019 | 2018 | 前年比 |
上流(石油・ガスの探査・開発) | $83.0億 | $107.7億 | -22.9% |
下流(精製・販売) | $14.3億 | $33.1億 | -56.9% |
化学(化学品製造など) | $9.5億 | $26.1億 | -63.6% |
どの部門も純利益がマイナスですが、下流部門と化学部門が特に奮いませんね。特に下流部門は、第1四半期に10年ぶりの赤字を計上するなどしており、上流から下流までをすべて手がけるビジネスモデル自体に疑問符がついています。

配当支払いは大丈夫なの?
エクソンモービルの配当支払い状況について財務面からみてみますね。
配当 | EPS | 配当性向 | |
2019年第3四半期まで | $2.56 | $2.03 | 126.1% |
配当性向(配当/EPS)は100%を超えています。つまり、利益以上の配当を出しているということですね。
過去には、2016年に配当性向が100%を超えたことがありましたが、その後は100%以下におさまっています。単年だけなら心配はさほどいりませんが、この状況が続くとやや不安です💦
(第3四半期まで) | 2019年 | 2018年 | 前年比 |
営業CF&資産売却益(1) | $239.6億 | $306.5億 | -21.8% |
設備投資など(2) | $194.2億 | $141.0億 | +37.7% |
フリーCF(1-2) | $45.4億 | $165.5億 | -72.6% |
配当金支払い額 | $109.4億 | $103.0億 | +6.2% |
自社株買い額 | $4.21億 | $4.3億 | -2.1% |
フリーCFはエクソンモービルの基準に沿って計算しています。2019年の第3四半期時点までで見ると、フリーCFよりも配当金支払い額が大きく上回ってしまっていますね💦
その割には設備投資額を増やしています。石油・ガス需要の高まりに合わせて、生産量を増やしたいという思惑が背景にあります。
不足する資金は、長期借入金(70億ドル)の追加や、短期での資金調達を目的として発行される無担保の約束手形、コマーシャルペーパー(CP)の発行等で賄っているようです。
もっとも、エクソンモービルの負債額はそれほど大きくはなく、DEレシオ(負債資本倍率)はわずか0.14しかありません。これは同業他社よりも低い数値であり、バランスシートは依然として強固です。
エクソンモービルの株価チャート(年初来)
![XOM_Chart_201911]](https://yutan-investment.com/wp-content/uploads/2019/11/XOM_Chart_201911.png)
見ての通り、S&P 500が年初来ベースで20%を超える上昇をするなかで、XOMの株価は逆に下げてしまっており、これだけの上昇相場に全く乗れていないことがわかります💧
業績の低迷を反映して、株価は2016年7月以降、下降トレンドを描いています。その一方で、配当の増配が続いているため、配当利回りは5%を超えて歴史的な高水準になっています✨
まとめ&買い増し理由
- 業績:収益・EPSともに悪化。2019年の業績水準が数年続けば、減配も視野に入る
- 買い増し理由①:含み損が10%を超えており、MMM(スリーエム)についで、マイナス幅が大きい
- 買い増し理由②:直近の値動きは低迷しており、割安感がある(ただし深追いは禁物)
正直、業績状況だけをみると、なかなか厳しいと言わざるを得ず、買い増しをためらってしまうことと思います。
しかし、37年連続増配、増配率平均6.2%という実績、そして増配を可能にする強固なバランスシートがエクソンモービルへの投資魅力を高めています✨
(Image By:Adobe Stock)
連続増配が途切れた1982年も配当は据え置きでした。最後に配当が削減されたのは、記録をさかのぼってみると、1942年です(このときは20%の削減でした)。
つまり、もう80年近く、配当を削減せずに、投資家に配当を支払い続けているという実績があります。
株価は当分低迷するかもしれませんが、その間も着実に利益を上げ続け、増配を続けてくれるだろうと信じています。
そして、20〜30年の長期スパンで見たときには、スーパーメジャーとしての立場を生かして、他企業の買収・出資等を通じて、石油から天然ガス、さらには再生可能エネルギーへと、事業ポートフォリオを組み替えてくれるであろうことを期待して、保有し続けます✨