急落したXOM(エクソンモービル)を買い増し♪~配当の持続可能性には疑問符も、積み重ねてきた歴史を信じたい!~

ゆーたんです♪

昨晩の米国株は結構な上げでしたが、なんと私のポートフォリオ(YUHID)は、アルトリア、エネルギー株(RDS.B、XOM、BP)、AT&Tが軒並みマイナスで、トータルでもわずかにマイナスという、すざまじい撃沈っぷりでした💦

そんな中、少額ではありますが、11月以来、XOM(エクソンモービル)を買い増ししたので、ご報告いたします。2019年の決算も振り返りつつ、購入理由を書いてみますね。

目次

エクソンモービルの購入時データ&買い増し理由

株価60.73ドル
配当利回り5.73%
購入時PER(直近12か月実績EPSで計算)16.15倍
2020/2/4時点

購入理由ですが、端的に言えば…「急落していたから」です。落ちるナイフをつかみに行くような感じですね。

1/31、週明けの2/3の2日間だけでエクソンの株価は6.3%も下落しました。31日の決算は、特別要因を除いた利益(0.41ドル)が市場予想(0.43ドル)を下回る期待外れの決算で、株価が4%下落しました。

週明け3日は、ゴールドマン・サックスが、エクソンモービルの収益・利益見通しに疑問符を抱き、「中立」から「売り推奨」としたことで、これまた2%超の下落となりました。株価目標を72ドルから59ドルに引き下げたということです💦

エクソンモービルの2019年通期決算ハイライト

エクソンモービルについては銘柄分析も書いています。今までの業績や配当、株価などはこちらをご覧ください♪

(累計)2019 2018 前年比
収益$2,649.4億$2,902.1億-8.7%
純利益$143.4億$208.4億-31.2%
EPS$3.36$4.88-31.1%

2019年は、収益減、利益は大幅減と、エクソンモービルにとってかなり厳しい1年となりました。

2018年の原油価格は、年末に急落したとはいえ、概ね60ドル台を上回る水準で推移していました。一方、2019年の原油価格は一時的に60ドルを超えていることもありましたが、基本的には50ドル台で推移していました。

そう考えると「まあ仕方ないか…」という気もしますが、実は、原油価格が40~50ドル台を行き来していた2017年よりも純利益は小さくなっています。その要因は下流部門と化学部門の不振です。以下で見てみますね。

部門別純利益

(2019年累計)2019 2018 前年比
上流(石油・ガスの探査・開発)$144.4億$144.1億+2.6%
下流(精製・販売)$23.2億$60.1億-61.4%
化学(化学品製造など)$5.9億$33.5億-82.4%

下流部門と化学部門は、マージン(原油価格と製品の価格差)が縮小したことにより、大幅な減益となっています。

上流部門は、かろうじで増益となっていますが、これにもカラクリがあって、ノルウェーの石油事業で37億ドルの売却益が出たからで、それを除くとやはり減益となります。原油安により利益が27億ドルも押し下げられたようです。



エクソンモービルの配当支払いは大丈夫?

エクソンモービルの配当支払い状況について財務面からみてみますね。

配当EPS配当性向
2019年累計$3.43$3.36101.2%

配当性向(配当/EPS)は100%を超えています。つまり、利益以上の配当を出しているということです。しかも、ノルウェーの石油事業売却などがあっての数値ですからね(´・ω・`)

(2019年累計)2019年2018年前年比
営業CF&資産売却益(1)$334.1億$401.4億-16.8%
設備投資など(2)$268億$206億+37.7%
フリーCF(1-2)$66億$196億-72.6%
配当金支払い額$146.5億$138.0億+6.2%

フリーCFだけでは、配当金支払い額を賄うことができていませんね。詳しいキャッシュフローの流れは年次報告書を見てみないとわからないのですが、第3四半期時点では70億ドルもの長期債務を発行していました。通期ではさらに発行額が増えている可能性もあります。

幸いにして、エクソンモービルの負債額は大きくなく、負債を株主資本で割ったDEレシオは0.14で、シェブロンとほぼ同水準、競合他社のロイヤル・ダッチ・シェルとBPよりは下回ります。

そのため、ちょっと債務額が増えたからといって心配はいらないのですが、だからといって、フリーCF<配当金支払いという状況をいつまでも続けることはできません。

エクソンモービルは、現在、事業の選択と集中を進めています。欧州を中心に石油・ガス田の売却を進める一方で、ガイアナにおける石油・ガス田の開発などの有望な新規プロジェクトに対する投資を続けています。

こうした投資プロジェクトが実を結ぶかどうかが、今後の鍵となるのではないでしょうか。



まとめ&買い増し理由

  • 業績:上流部門は原油安に苦しみ、下流部門・化学部門もマージンの低下に苦しむ。新規開発プロジェクトの成否が今後の鍵を握る
  • 買い増し理由:エネルギー株は過去3か月で10%超の暴落。前回購入時より10%近くマイナスになったことを受け、脊髄反射的に追加投資。短期的な反発を期待。

エクソンモービルに投資している投資家の多くは安定的な配当収入(インカム・ゲイン)を期待していることと思います。

前にも書きましたが、エクソンモービルの配当が最後に削減されたのは1942年です。「80年近く、配当を削減せずに、投資家に配当を支払い続けているという実績」が、投資家にとってのよりどころとなっています。

でも、それは将来に渡っても減配せずに配当をするということを保証するものでは必ずしもありません。業績が悪化すれば、最終的には減配が待っています。

実績を積み上げるには時間はかかりますし、それが積み重なっていくと私たちはさもその実績が当たり前であるかのように考えてしまいがちですが、崩れ去るときは一瞬です。

でも、積み上げてきた実績は、消えてなくなってしまうことはなくて、歴史の中に残り続けます。

エクソンモービルについては、今までの実績を信頼、将来の業績回復を期待してホールド・買い増しするか、あるいは見切って売却・損切りするか、難しい判断を迫られていると思います。

どちらが正解かは現時点では分かりません。ただ、今回の買い増しでも、XOM(エクソンモービル)がポートフォリオに占める割合は1.8%、日本円にすると50万円弱です。積極的な買い増しは怖いですが、そこまでポジションを傾けていないこともあるので、ホールドし続けようと思っています✨

Featured Image By:Adobe Stock

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